4月27日の松山市議会議員選挙に向けて投票率向上を目指し、大学生による選挙コンシェルジュを立ち上げたというのはすでにご紹介しているとおりである。
ただ、選挙コンシェルジュの皆さんも忙しい(中には就活準備の人もおられる)中で、さまざまな活動に参加いただくことは大変なことでもある。
どのように時間調整をしても中々難しいこともある。
そこで取り入れたのがSNSアプリ「LINE(ライン)」である。
その中に、選挙コンシェルジュと選管担当者でグループをつくり、そこでやり取りをする。
わがままを言って、私もそのグループに加えてもらう。
このアプリのおかげで企画会議から絵コンテ作成、撮影までを一週間でこなす強行スケジュールが実現できた。
絵コンテの合意形成、役割分担、集合場所、時間等々、すべてやり取りする。
トーク機能に投げかけるだけで瞬時に全員に伝わるので、電話よりも手間が省ける。
何よりもスタンプという機能があって、若い人たちの感情がスタンプで読み取れる。
行政が独断専行するとロクなことがないのが常である。
そういう意味では、この機能は便利である。
若い人たちにとってもフラットなコミュニケーションができるので都合がいいと思う。
担当者は、選挙コンシェルジュの思いや考え方を斟酌しながら整理していく。
この「整理する」というのも大事である。
こういうケースの場合、「言いっぱなし」になる場合が多い。
つまり、当事者意識が希薄になりがちである。
そうならないよう担当者はこまめに意見や考え方を求め、整理を迅速にしていく。
担当者も力をつけてくる。
選挙コンシェルジュの皆さんにもせっかく携わっていただくので、さまざまな知識を習得していただきたい。
そのためには作業の中に「遊び心」が備わるような仕掛けも取り入れないとつまらない。
「おもしろい」という興味を掻き立てることが何よりも大事だと思っている。
そうでないと今後、伝播(でんぱ)しない。
本当に便利なツールが出てきたものである。
スタンプだけでコミュニケーションする、そんなやり方も教えてもらった。
新しい若者文化である。
否定するつもりはない。
そこに内在するものを見極めてこそ、新たな文化が生まれるからである。
これらのことを通して、若い人たちと接するということが刺激を受けるという年になったことだけは間違いない。