最近,うれしいことがたくさんあります.
が,その中のひとつだけを紹介します.
2008/7/6に書き込んだ記事「素数――この魅力的なもの――」の中で,やや脱線しながら紹介した私が感銘を受けた本「おもしろ電気通信史」の著者である三浦正悦様からコメントを頂いたのでした.
なかなか返事を書かないのに,怪文書ばかり増えてしまってました.ごめんなさい.
三浦様からのコメント,感激しております.
今日のネットならではの醍醐味です.
三浦様のコメントの中で,「若い電気系の学生に読んで欲しい本です。」とあることが,心からうれしいです.
私も自分の周りから広げていこうと決意新たに胸を熱くしています.
高専,そして工学部の学生時代を思い起こせば,世の中に質問のぶつけどころがなく,やや欲求不満だったように思います.
学校の近い関係者以外では,我々のような者の素朴な疑問は,反社会的な誤解を伴いつつ怖がられるものでした.
「そんなのどうでもええやん」
「そんなこと知らなくても世の中にはもっと大切なことがあるんやから」
「お宅の息子さん,オウム真理教に影響されてません?」(母より)
「マッドサイエンティスト」
臭いものには蓋を閉めろ!的な社会に生きていることを実感しすぎて,マザーテレサの「愛の反対は憎しみではなく無関心です」という言葉に,深く納得がいくものでした.
現在ではこの傾向は更に強まっているのではないかと思います.
そんな世の中でがんばる学生達に,この本との出会いを与えることは実に意味があることだと思います.
この本が与えてくれる感覚―――それは単なる読書を超えて,心が軽く感じる「知的な娯楽」そのものです.
後輩たちに読ませてあげたいなぁ.
三浦氏の素晴らしいところは,ユーモアを交えつつ,抑えどころを逃さないところです.
「IHヒーターの電磁波は危険なの?」という質問に対する回答の過程は,私にはたまらない快感です.
また,氏の個人サイト「電気と切手の世界」もまた科学技術史をつなぐラインに人類の努力と感動が凝縮されています.
電気と切手の世界
http://homepage3.nifty.com/elestamp/index.htm
ツボを知っている人って,素晴らしいですね.
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