隠蔽捜査４転迷

今野先生の作品を読むようになったのは、ハンチョウを観るようになって原作を読んですっかり警察小説にハマりました。

いや、警察小説というか今野先生の書かれる警察小説にハマったんです。

他の警察小説も面白いです。

警察という組織をリアルに書かれています。

内部の人から聞かなければ書けない内容も細かく書かれていてすごく引き込まれます。

細かくリアルに書かれているからこそ、警察というのは子供たちが憧れる正義の味方ではないなとちょっと読後に重いものが残るときがあります。

今野先生の小説は読んだ後に爽快感があります。

部署の対立、手柄の取り合い、階級の差などリアルですが、正義のために働いているという前提で書かれています。

なので、時にお互いのメンツをかけて事件そっちのけでやりあうときもありますが、協力してお互い認めるところは認め合って協力し、事件を解決していきます。

隠蔽捜査４はそれをうまくやっているストーリーです。

大森署の署長を務めるキャリアの竜崎のところに一件の殺人事件、とひき逃げ事件が同時に発生します。

この事件に外務省、厚労省、公安と別々に動き圧力をかけてきます。

それを小細工せずにあくまで正攻法でうまく調整しながら解決するのが竜崎です。

本音と建て前で生きてる人間には、正面から正々堂々とやってくる人間には勝てませんね。

それも署長室から一歩も出ずやってのけるのです。

外務省も、公安もへとも思ってない竜崎ですが、妻と娘には弱いという可愛らしい弱点があり、そういう面があるので皆から頼られるのかもしれません。

同じ今野先生の安積班と合同捜査になったらどうなるだろうと思います。

仕事はしやすいと思いますが、安積がキャリアの署長にちょっと苦手意識を持って最初はぎくしゃくするかもなどと考えると面白いです。

いつか書いて頂けたらを思ってます。