人生の階段ー日々の詩に託してー

ある老婆の日々ーー

なつかしの記憶ー小海線ー

2016年10月01日 | 日記

学生時代

よく小海線に乗りました

松原湖で降りるのですが

小淵沢からここまでの間に

土地の言葉を覚えました

それくらい

学校の生徒たちもしっかり

信州弁(甲州弁もあり?)を

駆使していたのですね。

ゆっくりと走る列車の

デッキにはドアもありませんでしたから

デッキに腰掛けていると

足元を高原のススキや

もしかしたらあれはリンドウ

触れてゆくようでした。

優しいなつかしいゆっくり列車は

今はすっかり姿を変えて

列車の中で土地言葉を聞くことも

少なくなりましたし

お客は都会の別荘族や

観光客が多いのです。

高原の草原のほか何一つ

なかった清里は

キャンディの箱をひっくり返した

ような

醜悪な町になりましたし

松原湖へ上がる途中に横切った

舗装もなかった埃だらけの道は

今は141というとても立派な国道に

なりました。

そしてその道を

海尻という駅から松原湖まで

てくてくと歩いた若かった

私の姿は今は

老婆になってます・・・