はるかな昔
京都は「哲学の道」の近くに
下宿していました
いつ歩いても
しーんと静まりかえって
だれにも会うことのない
静寂の道でした。
とりわけもうひとつ
上の道などは
昼でもちょっと怖いくらい
深い木立の静かな道で
法然院は魂のよりどころみたいな
雰囲気をたたえていました
それが・・・
哲学の道は今や
観光道路になってしまい
法然院は・・・
こないだ新幹線で隣に座った
アメリカの若者が
「法然院を訪ねる」
と言ったのには仰天しました。
魂の故郷は
こうして侵されていくのでしょうか。
寂しい話でした・・・