庭の片隅に植えたエンドウの収穫が
続く今日この頃でございます。
毎日、少しずつ取れるこのみずみずしい
エンドウをいただきますと
つくづく季節というもののありがたさを
痛感いたします。
しかし
季節の移り変わりは
なんとも速いのでした。
こないだ芽をだしたと思ったら
花が咲き間もなく収穫が始まり
いまはもう残り少なくなって
花は数えるほどで
やがて枯れ果ててしまいます。
けれども、季節はまた別の収穫を
約束してくれるのでした。
季節の移ろいは儚いけれど
日本人はこの季節と共に生きてきました。
いまはもう
季節などどうでもいいくらい
野菜は常に買えますし
真冬に真夏のものも買えるという
魔法の時代になりまして
季節とは無縁になったようでございますが
私などのような
老いぼれ果てた老婆には
やはり
移ろいゆく季節に哀感と
かすかな希望の入り混じった
不思議な感覚があるのでございます。