昨日、ある町の自治会長さんのところを訪ねた。ある話題に関係して話は自治会のことに。初めてお会いした方だが、悩みを盛んに口にされた。見せていただいたのは最近自治会内に回した回覧のこと。そこには、自治会長さんがかかわった会話の内容を詳細に記したものが書かれていた。自治会内にある場所の草刈にかかわった話で、みなに知っておいてもらいたいという思いが綴られていた。
ようは、ある場所の草刈は「誰」がこの後やります、という告知なのであるが、そのいきさつも記されている。自治会長さん曰く、回覧に詳細を記載しないと、口頭で伝えると隣組長さんによってはそれぞれの組の方たちに伝えない人がいるという。中には回覧を作成して回すように促しても、回した節が「ない」なんていうこともあったとか。人それぞれ考え方が異なるから、「伝えよう」としたことが伝わっていないことが多々あることを、自治会長さんになって解かったという。
さらに今年になって問題になったことに「草刈」が多かったとも。どういうことかというと、例年行っていた道路整備の共同作業において、いつも通り隣接地の草刈も行ったら、地権者から「どうしてうちの土地の草を刈るんだ」という苦情があったという。草刈をした人たちにしてみれば、いつも草が刈られずに見た目が悪かったのだろう、道に隣接した少しの空間だと思うのだが草を刈った。ところがその土地、以前の地権者が土地を売ったため、新たな地権者が苦情を言ってきた。ようは管理があまりされていない土地だからといって、「例年通り」草刈をしていたことが苦情につながったわけだ。自治会長さんも草を刈った人に話を聞くと、「いつも刈っていたところだ」と「なぜ悪いんだ」みたいな話になったという。同じような話がひとつや二つではなかったよう。ということで、共同作業の際には、「人の土地は刈らないように」と気をつけるようになったという。
近ごろでは公の土地と個人の土地の違いまでよく確認しておかないと、こうした問題になりかねないというわけだが、そこまで考えたら自治会内のすべての土地の所有者を認識していないと、共同作業も容易にはできなくなるというわけだ。いつになっても変わらず問題になる土地問題。なにより昔と違って土地の流動性が高まった現代においては、「人の土地を通っていた」ことが突然できなくなることも考えられる。ところが、どの土地にも道が繋がっていれば良いが、いまだ道のない土地は、田舎には多い。人口は減ったものの、こうした問題はこの後他出するであろう問題で、こんなところにも「住みづらい」、あるいは「生きづらい」世の中が垣間見えてくる。
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