月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

会者定離

2012年09月12日 21時15分04秒 | 仏々相念(住職日記)

また、会いましょう・・・

 

演歌じゃないですけど、

別れることは辛いことですね、本当に。

大切な人であるほど、その思いは深く苦しくなるのでしょう。

 

どこで歯車が狂ったのか、心が通じなくなり別れてしまうこともある。

「こんな筈じゃなかった・・・」って積み木が崩れるように・・・

これも辛いことですが、もしかしたら街角でバッタリってこともあるかもしれません。

憎しみ別れても時が癒してくれて笑顔で会えるかもしれません。

隣の車両に乗りうつむく横顔を見ながら、嫌な日常ばかりでなく愛された日々を笑った日々を思い浮かべ涙し、話すこともなくそれぞれの日常に帰っていくということもあるかもしれません。

 

会者定離の理として多くの方々が示してくださるのにやっぱり辛いものです。

「こんなに辛い別れだと知っていれば出会うんじゃなかった・・・」

そう呟いて下さった当時学生さんだったお嬢さん。

初めて触れた大切な人の死だったのでしょう。

もう、この手を握ることも出来ないんだ・・・

街角でバッタリのレベルよりはるかに重いモノと気付いたのでしょう。

 

そんな別れの中に、「また会えるんだよ!必ず・・・」

いつでもどこでもの阿弥陀なるおはたらきの真っ只中なんだから!

一人にさせないおはたらき。

そこに気付くことの有難さ・・・

 

そう言われて直ぐに頷ける人もいれば、なかなか受け入れることが出来ない人もいるのでしょう。

人がどうこう言おうと本人が聞き開いていかなくてはいけないところです。

「倶会一処の世界があって必ずそこで会えるのです」

心地よく聞いてしまう言葉であるが何人の方がそこを喜べるのでしょう・・・

 

だから、触れるご縁を大切にし今生においてそこを喜べる身でありたい・・・

一人でも多く、そこを喜んでいただきたい。

 

痩せられたお母さん・・・

逆縁に触れ力を無くされているご様子でした。

生き抜いて下さい。

辛いでしょうけど、願生って下さい。

 

そして、力無くして終わる時にはお浄土でお会いさせていただきましょう。

弱輩者も一緒に聞かせていただきました。

 

生かさせていただこう・・・そう思いました。

たとえ、一人ぼっちになっても・・・