月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

小鳥の囀りのはなし

2021年02月20日 23時12分00秒 | ふうわりふわり(坊守日記)



本堂でお参りに来られる方を待っていると

境内で小鳥の囀りがよく聞こえました。

思わず外に出てみると

4、5羽の鳥が

あちらでピイチク

こちらでピイチク

まあ!賑やかなこと!

すると、1羽がパタパタっと飛んで

なんと!阿弥陀さまの御頭の上にとまったのです。

しかも、ピイチクピイチク楽しそうに囀っています。

阿弥陀さまは怒るでもなく優しいお顔。

来たか、来たか、と笑ってくださっているようです。

すみません。阿弥陀さま。

ありがとうございます。阿弥陀さま。

やがて、お参りの方が来られました。

98歳でご往生されたお母様の一周忌にご兄妹でお参りくださいました。

おつとめ、法話の間、娘さんは泣いておられました。

「この一年、泣いて過ごしました。」

と涙を拭きながら話してくださいました。

寂しいですね‥悲しいですね‥探してしまいますよね‥

私も父母を見送った後のことを思い出して涙が出ました。

もう随分時は経ったのに、今でも泣けますよ‥

とお話ししながら、聞こえてきたのは

ピイチクピイチク

ピイチクピイチク

あの鳥たちの囀りでした。


お浄土の六鳥のように阿弥陀さまのご説法を説き宣べているのでしょうか。

ピイチクピイチク

ココヨココヨ

ピイチクピイチク

ココヨココヨ

ピイチクピイチク

ナンマンダブツ





なんまんだぶつ‥なんまんだぶつ‥