大町の雪は大分融けてきたものの、本格的な春はまだまだ。
待ち遠しい春を訪ねてふるさとの街へ。
花友のはなきち二人さんの御厚意に甘え、二晩も御厄介になってしまい、北陸の悪名高きお天気も、素晴らしい快晴に恵まれ楽しく過ごさせていただいた。
3月26日(木)
昨年訪れた時よりもかなり早い時期だが、カタクリが咲きギフチョウも飛び、初めての花ナニワズの素晴らしい群落も見る事が出来た。
小さな池にはコガモも滞在していた。
越前海岸の山手の崖に、白い十字花を付けた見知らぬ花が咲いていた。
ランナーを延ばし、接地したところから芽をだしロゼットを作っていた。
夜、本を拝借して名前を調べたところ、福井県を東限とするスズシロソウと判明した。
3月27日(金)
県境の加賀の溜池の周囲を散策する。
ショウジョウバカマが多く、青み掛かった花をつけていた。
ミスミソウが咲き、色変わりや花びらの変化が見られる。
キクザキイチゲも白花と青い花を咲かせていた。
トキワイカリソウはまだ早く、ようやく二株ほど見つけたが、ほかはまだ早かったようだ。
午後からは、大杉谷にある山野草の店で食事を済ませ、早々に那谷寺へ行きナタデラカンアオイを探した。
遊歩道の周囲で見つける事が出来たが、そんなに数は多くなく葉っぱをひっくり返して花を確認。
3月29日
ふくいの大文殊山を訪ねる。
標高356mの低い山だが、訪れる人が多く賑わっていた。
尾根道にはカタクリが咲き、白い花も見ることが出来た。
最近では珍しくなったヒロハアマナ、全国的に数は少なく人気の花、大事にしてゆきたい花だけど、ふもと近くの山道には、イノシシの掘った穴がそこかしこにあり、カタクリと共に心配される。
大文殊の山頂には、何故か百名山の深田久弥氏の標識があり、お堂の中に中学生時代の落書きが残されているという。
ふもとのお寺の庭には、高山のものとばかり思っていたイワナシの群落がある。
葉っぱも美しく花数も多く素晴らしい。
午後三時ころはなきち宅へ帰り着き、お風呂まで用意していただき、大町での再会を約して帰途につき、9時前に大町へ到着した。