うえぽんの「たぬき鍋」

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ドラフト「怪」説2011「『即戦力』…そいつは食えるのか?」その7

2011-11-06 14:25:58 | 野球・ドラフト「怪」説
★埼玉西武ライオンズ

1位
十亀 剣 (とがめ・けん)投手 24歳
右投右打 183cm82kg
愛知・愛工大名電高-日本大-JR東日本
躍動感溢れるサイドハンドから繰り出す速球は常時140キロ台を記録し、MAXは149キロ。マウンド度胸もあり、左右関係なく打者の懐めがけてビシビシ投げられる点も評価が高い。課題は制球力と言われてきたが、低めへ集められるようになったのは好材料。

2位
小石 博孝 (こいし・ひろたか)投手 24歳
左投左打 178cm85kg
大分・鶴崎工業高-立正大-NTT東日本
大学の先輩・武田勝(日本ハム)をイメージさせる独特のフォームは、球の出所が見づらく打ちにくい。先日の都市対抗決勝ではJR東日本と対戦、1位指名の十亀と投げ合った。勝敗はつかなかったものの(試合はJR東日本が優勝)、投球内容では勝っていた。

3位
駒月 仁人 (こまづき・ひとと)捕手 18歳
右投右打 176cm85kg
京都・塔南高
高校生なら130キロ出れば速いと言われるスイングスピード、彼は150キロを出す!捕手だけに投手の配球を読むのが上手く、変化球をギリギリまで引きつけてライトへ一発…なんて芸当もできるのがニクい。守備では、二塁送球1秒82という強肩が頼もしい。

4位
永江 恭平 (ながえ・きょうへい)内野手 18歳
右投左打 174cm77kg
長崎・海星高
大柄ではないが、体を上手く使って飛ばすコツを心得た選手で、他校の厳しいマークにも負けずに打ってきた通算本塁打は24本。レフトへも力強い打球を飛ばせるのが頼もしい。高校では投手としても活躍し、甲子園では149キロを記録したが、やはり野手。

5位
田代 将太郎 (たしろ・しょうたろう)外野手 22歳
左投左打 178cm75kg
北海道・東海大第四高-八戸大
広角に打ち分ける打撃はパンチ力もあり、昨年の大学選手権、準々決勝の対北海道大戦では延長14回裏にライトポール直撃のサヨナラ本塁打を放っている。守備では打球に対する反応が早く、俊足を生かした守備範囲の広さが光る。肩もなかなかの強さだ。

育成枠
1位
藤澤 亨明 (ふじさわ・こうめい)捕手 22歳
右投左打 180cm80kg
長野・上田西高-松本大
ライオンズ初の育成枠指名選手。高校時代は外野手で、遠投120mの強肩を買われて大学から捕手へ転向した。経験の浅さ故に、インサイドワークや守備技術に課題はあるが、二塁送球は1秒78という脅威の速さ。4番を打つ打撃は勝負強さに定評がある。

解説
一昨年は菊池雄星、昨年は大石達也とクジを引き当てた渡辺久信監督。当然、今年もチャレンジ!…と思ったら、無難に十亀の一本釣り。まぁ、確かに十亀も他球団の外れ1位指名が噂されていましたから「今回は安全に…」ということなのでしょうが、何かもったいないような、どうも物足りないというか。しかし、スピードの出せるサイドハンドというのは希少価値ですから、そこをより高く買ったということでしょう。
2位では変則左腕の小石、5位では守備で即戦力として使えそうな田代を指名するなど、実戦的な内容になりました。一方、3位と4位は将来性を踏まえた指名ですね。4位の永江は、シニアチーム時代の監督が元・西武の永射保氏ということで、浅からぬ縁を感じますし、3位の駒月も、捕手陣に若さを加える意味でいい指名になったと思います。
育成枠の藤澤は雑誌などにも全く情報が載っていない無名の存在ですが、野手育成の上手い西武がどう育てるか、楽しみです。