この前の夜、ヤツが私の前に現れた。ヤツは我々の天敵であり、見逃すわけにはいかない。私は、さっそくヤツを倒す手配に取りかかった。ヤツはその間に姿を隠してしまったが、まだこのあたりにいるはずだ。私は、武器である毒霧を、周囲に発射した。すると、ヤツが霧の中から逃れようとして飛びだしてきた。
私は、自らも毒霧を浴びる危険も顧みず、ヤツめがけてこれでもかと攻撃を続けた。やがて、ヤツは力尽きて仰向けに倒れ、ぴくりとも動かなくなった。闘いは終わりだ。私は、勝利の余韻に浸りつつ、ヤツの死体の処理にかかった。
「安らかに眠るが良い」
心の中で呟きつつ、ヤツの死体を抱えて歩き出したその時、私はヤツの「最期の呪い」を知るのである。
私はヤツと戦った時、素足であった。「戦場」は毒霧にまみれており、私の足もまた毒に冒されていたのだ。
「足がヌルヌルする…」
と思った次の瞬間、つるりと足を滑らせた私は、部屋のふすまにスライディングキックをかましながらズッコケたのであった。ふすまに穴を開けなかっただけ良かったが。
※懸命な読者の皆様には途中でもうおわかりかと思いますが、ヤツというのはいわゆるゴキで、毒霧というのは殺虫剤のこってす。まぁ、ゴキの呪いというよりは
「お前、足をちゃんと拭け」
という教訓ですな(爆)。
私は、自らも毒霧を浴びる危険も顧みず、ヤツめがけてこれでもかと攻撃を続けた。やがて、ヤツは力尽きて仰向けに倒れ、ぴくりとも動かなくなった。闘いは終わりだ。私は、勝利の余韻に浸りつつ、ヤツの死体の処理にかかった。
「安らかに眠るが良い」
心の中で呟きつつ、ヤツの死体を抱えて歩き出したその時、私はヤツの「最期の呪い」を知るのである。
私はヤツと戦った時、素足であった。「戦場」は毒霧にまみれており、私の足もまた毒に冒されていたのだ。
「足がヌルヌルする…」
と思った次の瞬間、つるりと足を滑らせた私は、部屋のふすまにスライディングキックをかましながらズッコケたのであった。ふすまに穴を開けなかっただけ良かったが。
※懸命な読者の皆様には途中でもうおわかりかと思いますが、ヤツというのはいわゆるゴキで、毒霧というのは殺虫剤のこってす。まぁ、ゴキの呪いというよりは
「お前、足をちゃんと拭け」
という教訓ですな(爆)。