よく晴れた冬の寒い日に温泉へと出かけます。
ガイドヘルプの仕事です。
利用者さんは、とあるケアホーム入居者の方。
知的障がい・自閉症の方です。
こだわりが強い方で、ホーム内で気になるものを見つけては取ってきて集めたり、捨てたり、食べたり・・・
ホームスタッフの頭を悩ませておられるようです。
服装についても、一度、自分で着た服装を変えることは難しいようで・・・
最高気温6℃程の寒い日に長袖Tシャツと薄手のベストで登場されました。
ヘルパーの私からホームスタッフに「上着はないですか?」と尋ねたところ・・・
「上着は拒否されたので、これで仕方ないです」とのこと。
いやいや、寒いやん!
温泉へ行くので、帰りは湯冷めするし。
『本人の責任』とまでは言われないものの、「仕方ない」と言わんばかりの雰囲気。
このまま出るわけには行かないので、私が上着を預かり、出発。
私が上着を預かる時も、本人さんは「着ない」と抵抗されていました。
しかし、ホームから出て、すぐに私から上着を着るよう伝えると抵抗なく着用されました。
一件落着。
しかし、私は不安に思いました。
ホーム内でのこだわり行動が強い為か、支援者であるホームスタッフに疲れと諦めの雰囲気が感じられました。
ホームスタッフは夜の生活を毎日支えられています。
生活基盤を支えてくれています。
限られた空間で、密接に接するため、本人との関係性は深まりますが、煮詰まる事もあるのではないでしょうか?
本人さんが起こす問題行動に対処し続けるスタッフ。
「何を言っても聞いてもらえない」
「難しい人、困った人」
こうして、スタッフは疲れていくのかもしれません。
一般的に自閉症の方への適切な支援方法としては、視覚的に伝える、気になる刺激等を調整、時間や空間情報を整理するなどの構造化を用いた方法があります。
このホームでは、まだまだ改善できる部分があるかと思います。
本人さんの快適な生活環境を守るため、支援者の疲弊を防ぐため、何か力になれないかと感じました。
ちなみに、我々の外出支援中に問題行動が見られた事はありません。
お出かけがストレス発散になられているからかと思いますが、我々は支援方法の工夫をしています。
個別支援計画に基づいて外出計画を作っています。
私達の支援方法が正しいかどうかは分かりませんが、ホーム内での過ごしに役に立つ情報を提供できるかもしれません。
関係機関で連携して、支援を行うことは大切なことですしね。