ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

夢、幻と散ったフォーメーション

2011年01月28日 11時47分44秒 | レシーブ

はじめに
わずか4カ月で終わりを迎えることとなってしまった、鹿児島でのママさんバレー指導でしたが、実は、まだ取り組んでみたかった戦術がありました。
それは、チャンスボールのとき、5人でレシーブできないかというものでした。
そのことによって、アタッカー3人を極めて速い攻撃に参加させ、相手ブロックを分断しようという狙いを抱いていたのです。

ただ、この戦術は私の転勤で実行に至らず、あくまでも、私の机上論にすぎないわけでありますが、いつも、このブログにコメントをいただいているせれママさんの昨年のコメントによると、せれママさんのチームはチャンスボールのとき4人でレシーブするフォーメーションを採用しているというのですから、私が行わせようとした5人でのレシーブは十分可能な話であったわけですね。

従来のチャンスボール処理方法
下図を見て下さい。
鹿児島のチームが行っていたチャンスボールのフォーメーションを表しました。

まず、相手チームが攻めて来るということになった場合、ネット際に左から
4、1、2、3、6と5人がブロックにつきます。
で、中衛ラインに、後衛両サイドと中衛センターが7、5、9と並びます。
バックラインはバックセンター(8番)が一人で守ります。)


で、この体制からチャンスボールが返ってくるということになった場合は、それぞれの選手が後方あるいは横に少しずれて●の位置にポジション変更します。
つまり、4、3、6の3人が中衛ラインまで下がって中衛センターと並び、この位置を4人で守ります。
バックラインは後衛の選手3人で守るのですね。

チーム事情
そういうことを考え始めた背景には、鹿児島のママさんチームの持つ次のようなチーム事情がありました。

セッターできる選手が3人いた
上記図面のセッターは2番の選手ですが、実は7番の選手もセッターができ、さらにもう一名、学生時代からセッター一筋というちょっとうまい選手がいたのです。この第3のセッターですが、ハンドリングは最もうまく、トスアップもいいのですが、一番の魅力は落ち着いていて組み立てがいいのですね。
で、この3人のセッターを次のように使い分けることとしていました。

おとといの記事「思わぬ、落とし穴が・・・・」に登場した第セッターは、身長が低くブロックに難がありましたが、強気の攻めをする性格で私の好みのトス回しをするタイプでしたので、速い攻撃で思い切った攻めをする場合に使うこととし、また、元がレシーバー出身なのでレシーバーとしても使うこととしていました。

で、もう一人のうまい第3セッターについては、ブロッカーを翻弄しながらアタッカーにのびのびと打たせるタイプですから、アタッカーの調子が極めてよいか、相手ブロッカーがフェイクに引っ掛かってくれそうな感じがある場合に
使うなど、通常は第一セッターと同等に状況で使い分けることとしたのです。

そして、上記図面の7番の選手ですが、この選手はレシーブがいいので、レシーバーとして使いながら、二段攻撃を覚えさせ、セッターがサーブに行った場合のワンポイントで前衛に上がり、3人のセッターの中では最も背が高いので、チャンスがあれば2段を打ち、さらには2段を打つと見せかけてのフェイクトスを上げるスペシャリストとして使うことにしていたのです。
ワンポイントで使うから、二段も決まるし、ジャンプトスも決まるはずなのです。また、ワンポイントと言っても、サーブが続く限りはセッターとしてプレーするわけで、これが、とてもいいアクセントになるような気がしていたのです。

7番の選手を最初から攻撃参加させられないか・・・・について
7番の選手はレシーバーのポジションですが、セッターができ、2段が打てるのなら攻撃に参加させたいとの思いもありました。
そうなると、前衛の素人選手のうちの1名をバックに下げないといけません。しかし、それでは素人選手はすぐに狙われて、レシーブに耐えられないだろう・・・・という懸念があったのです。

速攻中心のチームにするというのであれば、どうしてもレシーブを優先しなければならないのですね。
そんなことを考えるうちに、思いついたのが、チャンスボールについて5人でレシーブできないか・・・・というフォーメーションなんですね。

結局、このフォーメーション採用するには至りませんでしたが、下図のとおり後衛ラインを2名、中衛ラインを3名で守備する、ちょうど6人制の最もオーソドックスなサーブカットフォーメーションのような感じでチャンスボールをレシーブさせようというものでした。

相手からの攻撃に対する守備体制ネット際から、5-3-1と並ぶのは従来どおりですが、チャンスボールが返ってくるとなったら、それぞれの選手が●の位置に移動します。
そしてレシーブは中衛ラインが7番、5番、6番
後衛ラインが8番と9番
以上、5人でレシーブするのですね。

このことによって、4番、1番、3番の選手はレシーブを免除され、かなり高速の攻撃に参加可能となります。あるいは、より、攻撃に集中してプレーできます。
加えて、7番の選手も攻撃参加できるという仕組みなんですね。
これ、名案だと思っていたのですが、この上を行く4人でレシーブしているママさんチームがあると聞き(せれママさんのコメントですね。)、大いに感動いたしました。それを知っていたら、もっと早くこの練習に取り組んでいたのにですね・・・。

本日はここまでです。どうもありがとうございました。


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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
そうですね^^ (せれまま。)
2011-01-28 16:00:45
十分可能だとおもいます!
技術的にも、体力的にも^^
早い攻撃をするということは、真冬や真夏でも攻撃を持続するためには、本当に基礎体力が必要ですし。
個々の努力も大事ですね^^
試合後も家事が待ってますし。笑
ビタミン補給(B2やCで)で、疲れを残さないことも大事ですね。
私も、この土日、1日5時間試合なので、戦術を生かしながら、体力もつけていきたいです!
怪我予防や健康にも。
磯野さんの思いは、このブログ閲覧されてるバレー好きに沢山、生かされてると思います。
返信する
土日に、5時間・・・・・ (磯野)
2011-01-28 17:55:51
一体、どんなチームなんだ~ ってなります。ほんとにすごいチームですね。
土日に5時間の試合、連戦、連戦ですね。体のケアを練習同様怠らないようにしないといけないですね。頑張ってください。クイックに、サーブに活躍してくれることを願っております。

いつも、励ましのコメントをありがとうございます。少しでもですね、役に立っていただけるという話を聞くと、私も嬉しく思います。
頑張って、記事をアップしますので、今後ともよろしくお願いします。
返信する
なるほど (ポン)
2011-01-28 20:26:56
確かにチャンスボールを5人でレーシーブするのはいいですね。攻撃の幅が広がりますし。問題は守備範囲が広くなるので、上位チームのようにチャンスボールをエンドラインギリギリに狙ってくるようなチームや、ネット際に落とすようなチームにどのように対応するかでしょうね。レシーバーにはある程度の筋力、運動量が必要になりますね。私のチームでは前衛がラストボールを処理する場合には相手セッターに拾わせます。(相手セッターを狙います。)そこでまず、クイックの攻撃を無くさせますね。と同時にブロックを両サイドにマークさせ、チャンスボールであっても攻撃の幅を無くさせます。中衛、後衛はエンドライン狙いを徹底させ、セッターまでの距離を長くさせて、返球精度を落とす狙いですね。勿論こちらも返球精度が必要になるので、練習ではラストボールの返球をすることも結構あります。このように、ラストボールの返球にも工夫を重ねることにより、チャンスボールがチャンスボールで返ってくることが結構あるのですね。

チャンスボール一つ処理するだけでも、9人制では幾らでもやりようはありますからね。せれままさんのように4人で処理するところもあるくらいですからね。私もこれには驚きました。自分の守備範囲を理解し、バランスも保たなければ4人はなかなか難しいですね。

因みに私のチームはチャンスボールは6人で処理します。後衛3人とハーフセンでひし形を作り、ゾーンで守り、レフト、ライトが下がります。両センターはクイックに備え、磯野さんと同じような配置です。何故両サイドを下げるかと言うと、先ほど述べたように、ネット際のボールを処理する為です。それと両センターが両サイドのネット際のボールを処理することを避ける為ですね。(クイックの入りが遅れるので)実際の試合で見ても、両サイドがチャンスボールを処理しても十分攻撃参加が出来ると判断しました。少ない人数だから良い、多いから悪いとかではなく、やはりそのチームに合ったバランスでしょうね。

4、5人でバランスが保てるならば、それはそれで伸び伸び出来るので良いですよね。ありだと思います。
返信する
ぽんさんへ。 (せれまま。)
2011-01-28 21:01:40
うちのチームも毎回、4人でという感じではないんです^^メンバー変更や(お休み時)初心者メンバーの際は、6人にしたり攻撃により、5人にしたりで。
ベストのメンバーの時はなるべく4人ですが。
本当におっしゃる通りで、チームの色で色んなフォーメーションがあると思います。
明日は、セッターにラスト返球してみます!笑
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頑張ってください。 (せれままさん)
2011-01-28 21:24:20
せれままさん、セッターへのラスト返球は結構効果ありますよ。早いボールで返す必要はありません。ダイレクトされない程度で十分です。
週末の試合、頑張ってください。応援しています。
返信する
↑すいません、名前間違いました。 (ポン)
2011-01-28 21:26:22
ポンです。
返信する
すごい!!勉強になります。 (Pまま)
2011-01-28 22:13:54
まずは、ボンさん、昨日はコメントありがとうございます。がんばります。

なるほど!ラストボールにおいても、戦術があるのですね。私も前衛をしているので、これからはセッターを狙うようにこころがけます。

うちのチームにも素人からはじめた人が4人くらいいます。スタメンは経験者ですが、それぞれの意見や方法があるようで、残念ながらなかなか統一した戦術が浸透しません。どんな戦術でも、みんが同じ思いで戦わないとなかなか難しいですよね。

素人の方なのに、速攻に入るためにチャンスボールを免除してもらえるのですね。確かに意識がしっかりしているのでしょうね!?速攻への入りがすばらしいですね。うちは両サイドオープンがポイントを決めることを重視しているので、チャンスはほとんどとらずに開いています。なので、前衛レフト・ライトともチャンスを自ら拾って速攻にはいります。

私も速攻を武器としていますが、ついついボールを見すぎるのか微妙に遅れてしまいます。2歩助走あるいは1歩とかいろいろしてみるのですが、なかなかタイミングが合わず指先でしかボールさばけません。幸いそこそこの身長があるので、ポイントにはなりますが(ホールを取られることもしばしば)・・・パン!って気持ちよくうってみたいです。何かアドバイスがあればお願いします。

あすの練習では、素人に教えるブロックの練習を初心者の子としてみようと思ってます。
私は・・・二段を打つと見せかけてトスというのに憧れます(キラ☆)でも二段がとっても苦手なのでまずそこからですかね!?(笑)


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Pままさんへ (ポン)
2011-01-28 23:13:33
どういたしまして。磯野さんも仰っていましたが、情報を仕入れて、是非有効活用してください。磯野さんのブログはママさんの視点で捉えているので、非常に分かりやすく、且つ現実的なんですね。これからも宜しくお願いします。

それと、タイミングが合わず、指先でしかボールがさばけないというのは、助走で入りすぎていませんか?ネット近くで飛んでいることって多くないですかね?(被っている)これは私の経験談ですが、ボールを見すぎるあまり、飛ぶ位置がネットに近過ぎて、腕が振れないんですね。腕を振りたくてもネットタッチになってしまうので、フェイント気味でしか出来ないんですよ。本人はボールをよく見ようという意識が強いので、飛ぶ位置を気にしないんですね。
恐らく、スパイクを打てない要因の一つだと思います。一度チームメイトに飛ぶ位置をチェックしてもらってはどうでしょうか。



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皆さん、コメントありがとうございます。 (磯野)
2011-01-29 00:13:07
皆さん、コメントありがとうございます。ほんとの意見を交換する研究会の雰囲気でとても嬉しく思います。
戦術仕入れて、練習した結果もリポートしていただき、また皆の知恵を出していただいて、次のステップに行くってな感じになってくるといいのですが・・・。
ポンさんとせれママさんの登場で、一気にレベルアップしてますので、Pままさん色々と、気軽に問題提起もお願いします。
で、バレーボールみんなで楽しみましょう。
ほんとに、ありがとうございます。

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