○挿絵俳句670b・雁の夜の・透次684b・2024-10-19(土)
○「雁の夜の黒電話へと繋がりぬ」(『遠景』2024)(→鎌田透次684b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(無季)
yellow, green, black phone
from afterlife to this world
I'll answer your red phone call / Touji
【作句メモ】:都会から故郷へ黄色電話 四角い透明箱の中の緑電話 彼岸から此岸へ赤電話 今此岸から彼岸への黒電話が鳴る 雁の夜に
○挿絵俳句670a・青墨の・透次684a・2024-10-15(火)
○「青墨の印氣の滲む十三夜」(『遠景』2024)(→鎌田透次684a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(十三夜・晩秋)
bluish black ink bleeds
the thirteenth night
with you / Touji
【作句メモ】:SAILORの青墨の超微粒子顔料インクカートリッジ。銀座の文房具店で一緒に買い求めた物が手元に残る。銀座のビアホールへ向かおうとして迷って行きつけなかったね。
○挿絵俳句669b・橙の・透次683b・2024-10-12(土)
○「木犀の花唇零れて雨多し」(『遠景』2024)(→鎌田透次683b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(木犀・晩秋)
osmanthus petals scatter
on the ground and
many rainy days / Touji
【作句メモ】:二人暮らした団地横の十字路に金木犀の並木がある。オレンジ色の花唇(かしん)として散る金木犀。地上にあっても金木犀の瓣(はなびら)は芳香を失っていないのであろうか。
○挿絵俳句669a・秋のへび・透次683a・2024-10-06(日)
○「秋のへび蛇行の記憶置き去りに」(『遠景』2024)(→鎌田透次683a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(秋のへび・仲秋)
an autumn snake-
leave meandering memory
on the grass / Touji
【作句メモ】:残してきたものか 落としてきたものか 忘れてきたものか 記憶も痕跡の一つであるか
○挿絵俳句668b・新しき・透次682b・2024-10-01(火)
○「新しき周回へ乗る秋稲星」(『遠景』2024)(→鎌田透次682b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(秋稲星・三秋)
a autumn comet-
you get into orbit
new trajectory / Touji
【作句メモ】:「稲星(いなぼし)」とは「彗星(すいせい)」の和名。弔いは2年目の軌道に入る。「新しき周回」はほんの少しの光芒なのか。