日々徒然です

カフェにようこそ!

恋に溺れる

2013-09-07 02:13:49 | 小説
カウンターで別れ話を切り出すと水を掛けられた。
誰でも良いがしつこい男は嫌いだ。拗れたり嫉妬されたり拘束されたりするのが嫌いなだけなのに。
マスターに同情されるが別に悲しんでいる訳ではない。
今晩は誰かに寄りかかって寝ようかな。
携帯をいじっていると不意に話しかけられた。
タイプじゃないけど話しを聞くと仕事の話しだった。
何故?と思ったが一週間の仕事だからと受けた。
見ず知らずの俺に変わった奴・・・。

次の日、集合場所に行く。テレビの大道具だった。
力仕事は得意じゃないがやってみると面白い。裏方を見るのも良い!

仕事の終わりにはあいつから飯に誘われる。
結構慕われていて制作会社からも頼りにされていた。
何故か気になって目で追ってしまう。
最終日に居酒屋ではなく自宅に招待された。
そう言えば一週間男っけなかったな・・・。
話しをしているうちに距離が縮まっていく俺が惚れている!あいつの事を!
自然と唇が重なり合う。
このまま永久就職していかないかなんて古臭い言葉を言われて耳が赤くなる。
俺は何故だか嬉しくて仕方がない。

ここらで本気を出していこうかな?一人の人に本気になっている自分も良いかも。
俺は白々と朝をベットで迎え隣の男の寝顔を見ている。
寝ている頬にキスをしながら永遠を誓い
あいつの腕の中で一眠りする。