侘寂菜花筵(わさびなかふぇ)

彼岸の岸辺がうっすらと見え隠れする昨今、そこへ渡る日を分りつつ今ここを、心をこめて、大切に生きて行きたい思いを綴ります。

レポート締め切り間近の間隙に映画と花火に惑溺、、

2009-08-09 00:05:58 | Weblog
 かねてより観たいと願っていた映画だったので誘われるともう二つ返事で出かけた。
岩波ホールの「ポー川のひかり」イタリア映画の巨匠、エルマンノ・オルミ監督、がカンヌ国際映画グランプリに輝いた「木靴の樹」から30年たって、80歳近くになって撮った映画だ。
 冒頭のシーンが極めて印象的だ。ボローニャの大学図書館で大量の装飾写本などの古文書が釘で床に射貫かれているシーンから始まる。そしてその謎が次第にあかされていくのだが、そのプロセスは極めて緩慢で牧歌的に描かれる。
ポー川のほとりに住む人びとと主役の哲学教授が次第に絆を深めていく描写が寓話的でもあり、暖かくうつくしく、懐かしい思いに駆られる。やがて何故教授が古文書を釘で射貫いたのかが明かされるのだが、、それはみてのお楽しみ。
 知っているイタリア語が出てくると何故かわくわくしてしまった。
 言葉を知るということは画面の中に近づくような気分だ。
 そうだ、映画でイタリア語にさらに近づこう!と帰りにグランプリに輝いた「木靴の樹」のDVDを購入してしまった。

 そして夜は東京レインボーブリッジの真横で外国船や様々な船が横切る真ん前で花火を堪能!!
 美味しいワインと花火弁当に舌鼓をうちつつ、豪勢な夜空に繰り広げられるエンターティメントを楽しんだ。
 お腹に響く花火の音、景気良くどんどん上がる百尺玉。しみったれたことはもうみんな忘れてしまう、豪華絢爛絵巻だった。 美しい日本の夏の風物詩に惑溺した晩でした。
 芸能人の覚醒剤がらみの事件で世の中、騒々しい。が、この花火会場は美しい花火に歓声を上げる人々の笑顔が一杯だ、
 全て世の中事もなし、、と言う雰囲気がしないでもなく、社会とはえてしてこんなものなのだろう、、と人ごとめいた
感想だが、実は自らの足下はレポート締め切りで炎上寸前なのだ、、

 よしっ!!明日からは捻り鉢巻きでヤン・ファン・エイクにとりくむぞ~~~~

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