8月28日 世田谷パブリクックシアター
作:オスカー・ワイルド
構成・演出:鈴木勝秀
出演:山本耕史、須藤温子、伊達暁、米村亮太朗、三上市朗、加納幸和
オスカー・ワイルドって、童話幸せな王子の作者。
子供の頃、幸せな王子を読んで、人間にとってなにが幸せなんだろう?と感じたことを思い出しました。
さて、タイトルになっているドリアン・グレイの肖像画は、舞台上には現れません。額縁はあるのですが、抽象的な黒い絵(?)が描かれています。
ドリアン・グレイ本人は、歳を取らず美しいままで、肖像画のドリアン・グレイが、どんどん歳をとっていく…。
悪事に手を染めていても、美しさにかわりはなく、その分肖像画が醜さを増していく…。
肖像画を切り裂いた時、ドリアン・グレイは死に、肖像画は美しさを取り戻す…。
少し映像を使っていましたが、観客の想像力に委ねた演出。
山本耕史、加納幸和、伊達暁 あっての演出だと思いました。
山本耕史は舞台ではどんどんマニアックになっているような…。
次回作は、ヘドウィグ・アンド・アングリーインチの再演だし…。
鈴木勝秀は、10月にオスカー・ワイルドのサロメも演出します。
劇場をでた帰り道、「肖像画についての演出は失敗よ」との感想が聞こえてきました。受け取り方は様々。でも、具体的な絵を提示されたらどうだったんだろう?舞台じゃ特撮は使えないし…。
私は、ヘンリー卿が、ドリアン・グレイの人生をもてあそんだと感じました。
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