被災地で靴を求めているという情報を見つけた。
衣類の配給は始まったが靴までは及ばず、
ほとんどの人が逃げた時に履いていた1足しか持っていない。
瓦礫に埋もれた現地で作業をしたり掃除をしたりするための長靴、運動靴、安全靴などが不足している。
現地で受け取って避難所や役所に届けてくれる人がいるとのこと、
さらに詳しく調べて、求められている種類・サイズ・条件を確認のうえ、
使っていない靴があったら一緒に送りませんか?…と数人に声をかけた。
…そしたら、すごいことになってしまった。
作業用だから新品である必要はないと伝えたのに、
未使用品を含む比較的新しい靴がどんどん届けられ、
我が家の玄関は今、東北行きを待つ長靴とスニーカーに埋め尽くされている。
みんな考えていることは同じなんだ…。
水も食料も電気も十分にある地域に住み、
これまでと変わらぬ便利な生活を営みながら、
被災した方々に何もできない自分の無力さに、歯がゆい思いをしている。
どんな小さなことでもいいから、被災された方々の役に立ちたいと願っている。
募金はした。
買占めもしていない。
北陸からは融通できないと知りつつ、節電もしている。
…だけど、もっと他に何かできることはないだろうか?
今、現在、すべてを失って、避難所で暮らす方々に、自分がして差し上げられることって何だろう?
義援金の分配には、まだまだ時間がかかりそうだ。
でも、援助は、今、必要なのだ。
ダウンコートやスキーウェア等は、春まだ浅き東北なら、5月くらいまで重宝するだろう。
でも一体いつ、誰に、どうやって物資を届ければいいのか、分からない。
そんな思いを誰もが抱いていたから、
私の呼びかけに、たったの2日で山のような靴が集まった。
私の仕事は、靴紐を結び合わせ左右ばらばらにならないようにして、
ついでに虫干しして、必要ならファブリーズして、箱詰めして、現地へ送ること。
自己満足…かもしれない。
でも、欲しいと言う人がいて、送りたいと思う人がいる。
文具・絵本・ランドセル・通園バッグ、
個人規模だったり、NPO団体だったり、自治体だったり、
ある品目に特化して収集し、被災者の手元にまで届ける活動も少しずつ始まっているようだ。
みんなが何かしたい!・・・と思っているその気持ちを生かす活動、仕組み、組織、
自粛、自粛だけではなく、
今、被災地以外に求められるのは、そんな動きなのかもしれない。
東北にも早く春がきますように。