アケビ (アケビ科)
日本ではアケビとミツバアケビが知られている。
ゴヨウアケビは、アケビとミツバアケビとの雑種とされている。
アケビとミツバアケビの違いは、前者が小葉 5 枚に対して後者は3枚(ゴヨウアケビの小葉は 3~5 枚)である。
アケビは、本州、四国、九州に分布
ミツバアケビは、北海道から本州、四国、九州に分布。
長卵形の大きな果実、果肉は甘くて比較的美味しい。
熟すると紫色となり、タテに二つに割れ、白色半透明多汁な果肉がみえる。
甘いが、食べる部分は少なく口に黒い種子が残る。
古くはこの果⾁の⽢さが珍しがられ、無病息災の珍果として朝廷に献上されたたことが『延喜式』(905〜927)に記載されている。
アケビの果実について、牧野富太郎氏は「アケビは果実の名で、この植物を指して言う時はアケビカズラと呼ぶべきである。」と述べている。
中味を食べた外側の皮も食べることができる。
ひき肉やシイタケ、野菜などを、ミソをペースにいため、皮に包んで油で蒸し焼きにしたり、唐揚げにする。また刻んだ果皮をゆがき、いためてゴマミソあえにすると酒のあてになる。
アケビの新芽は古くから木(こ)の芽といい、サンショウとともに利用されている。
京都鞍馬の「木の芽漬」の材料の一つである。
新芽をゆで、お覆し、あえもの、汁の実などに独特のほろ苦い風味が喜ばれる。
江戸時代、種子から油をとり、食用や灯用にしたという。
つる茎を木通(モクツウ)といい、生薬にし、利尿、通経に用いる。
長いつるは、シバなどを縛り、籠や土びん敷きなど、民芸品の素材に利用されてきた。
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