セイタカアワダチソウは「花粉症の原因」といわれたときがありました。
日本に渡来したのは明治時代といわれ、戦後、急速に全国に広がっていきました。
1960年ごろ、北九州では炭鉱の閉山があいついだころに急増したことから「閉山草」とも呼ばれたそうです。
10月を過ぎると都市近郊の空き地や荒れ地、土手、休耕田などなどで群生し、日本中に広がりました。
黄色い穂をつけた花を好きな人は少ないようですが、その繁殖力の旺盛なところが嫌われる原因のようです。
そして、全国に広がったときに花粉症もひろがりました。
そのため、一時セイタカアワダチソウが花粉症の原因とまでいわれましたが、セイタカアワダチソウは虫媒花のため、花粉症はおこしません。
50代以上の人の中にはまだセイタカアワダチソウが花粉症の原因と思って近づいてはダメという人がいます。
セイタカアワダチソウは、根から特殊な成分を分泌し、ほかの植物の種子から芽の出るのを抑えたり、根の成長を妨げたりします。そのため、セイタカアワダチソウだけがはえる場所になってしまいます。
そのことから、セイタカアワダチソウが広がるのみて、日本中がセイタカアワダチソウだらけになるのではと心配されましたが、時間がたつと次第に勢いがなくなり、在来のクズやススキが勢いを増しています。
セイタカアワダチソウの毒は、かびやバクテリアなどによって分解されて無毒になり、ススキなどの日本の本来の植物にもどっていきます。
原産地のアメリカですが、
ケンタッキー州やネブラスカ州の州花になっています。
アメリカの先住民は何世紀にもわたって薬草や染料植物、飲料茶として使用しています。
アメリカでは、100種以上のなかまがあり、よく似た種も多く、またすぐに雑種ができるので、分類がたいへんにむずかしいようです。
今、日本でもセイタカアワダチソウの利用方法が載っているホームページやブログが見られるようになりました。
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