猪名川流域で見られるサクラ
今年は例年より桜の開花がはやくなるというニュースが聞かれます。
猪名川流域でもつぼみがふくらんできたようです。猪名川のサクラについて紹介します。
私たちの身近な公園や学校の校庭、街路樹にはソメイヨシノが植えられ、4月初旬に満開となり、私たちの目を楽しませてくれます。しかし、ソメイヨシノは江戸時代末期に現在の東京都豊島区染井町の植木職人が作り出したものです。江戸時代末期ですと今から100年少ししか経っていません。ソメイヨシノは、花つきはいいのですが、雑種であるため種からあたらしい世代を作ることができません。
ソメイヨシノの親として考えられているのがエドヒガン(アズマヒガン)とオオシマザクラです。エドヒガンは各地に樹齢400年から600年を超えるものがあり、各地の名所のひとつになっているものもあります。たとえば岐阜県荘川村の荘川桜は、御母衣ダムの底に沈むはずの村から、大阪の桜翁と呼ばれた笹部 新太郎氏と京都の植木職人の佐野 藤衛門氏の手によって、園芸史上初めて樹齢400年を超す古木の移植を成功させたことで有名な桜です。このエドヒガンは猪名川周辺の里山にたくさんあり、ソメイヨシノの開花に先立って、ピンクのやや濃い花を咲かせます。
また、もう片方のオオシマザクラは、伊豆大島に多く自生する桜ですが、葉が大きく無毛で桜餅を包む葉としてもよく知られています。葉は、塩漬けにするとクマリンという物質の匂いがします。花は白色で大きな花が咲きます。
このほかに猪名川流域ではヤマザクラ、カスミザクラ、ウワミズザクラ、イヌザクラなど3月下旬から5月上旬にかけていろいろなサクラが私たちの目を楽しませてくれます。(生きている猪名川改訂版より)
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