ブラジルのナツメグ、プシュリ(プクスリ)
プシュリの使い方はナツメグと同じで、少量をすりおろす。その香りと風味は独特で、クローブ、スターアニス、カルダモンが少し混ざった香りでいろいろな料理に利用できる。独特の香りと風味は、甘口にも辛口にもよくあう。ホワイトソース、プリンシロップ、ベイクドポテト、海老の味付けにも
さて、テキストより
リオ・ネグロ流域原産のクスノキ科の樹木であるが、材質は日本のクスノキと同じで、家具用材としては貴重木である.。成長は緩慢で、適地(半湿地)でも20年で胸高直径20~25cmしかならないが、40年経つと50cm にはなる。
この木は、カンフルを多く含み、とくに種子は薬用としての価値が高く、近年の代替医療薬としては貴重なものとなることは確実である。当地では種子の利用が余り知られていないが、ノルデステでは家庭の常備薬として先祖代々の遺留品として大切に受け継がれている。彼等はすべての病気に効くと教えるが、共通して小児の“ひきつけ”に口移しで飲ませると言う。これはカンフルの強心効果によるものであろう。
トメアスーに残っているものは、南米拓殖会社のアサイザール試験場に当時の農業技師がマナオスから持ちこんで植えたものである。この木は極めて浅根性であり、根が地上に露出して気根のようになるので、エンシャーダで根を切ったり、除草剤などを使うことは禁物であり、つねに敷草によって根元の管理をしないと育たない。実の収穫は落ちたものを集めるだけであるが、落果時期は雨季になるので、乾燥はビニールハウスのなかで行わなければならない。
トメアスに最初に持ち込んだのは坂口さんの祖父。最初プクスリだとは知らずに、アマゾンからトメアスに種を運び、苗木が育った。それがプシュリであることがわかったのはずいぶん後だったとか。
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