妖精と憂鬱と

妖精が　踊りだして

床を踏み鳴らす

真夜中の　胸のホール

外は　雨

雨音が激しいのに

何がそんなに　楽しかろう





妖精は　憂鬱が嫌いだ

憂鬱と争うように

床を踏み鳴らす

憂鬱を　追い払うように

激しく　床をタップする




散々暴れまわった挙句

疲れ果てて

崩れるように　眠りにつく

追い払ったはずの憂鬱を

夢に見て　寝言の叫びをあげる




浅い眠りから覚めた私は

雨上がりの　湿った空気を

胸に吸い込んで

昨日の悲しみと

同期する今日の悲しみの寝床を　

胸の中に整える




妖精は　胸の中に棲み付いて

わたしの心と　ルームメイトを気取る

私も　憂鬱は嫌いだ

カスミソウ
花言葉　清らかな心、無邪気、親切、幸福

心が・・

うつむき始めた心は

容易には　頭を上げようとしない

どんよりした重苦しい雲のようなものが

頭上に広がって　圧力をかけてくる

気圧の変化に　反比例している

五月晴れの空を　曇らせる




気圧の谷を　掻い潜って

こころに　黒雲がたちこめる

横を向いて　通り過ぎよう

気が付かないふりをしよう

芽吹いた若葉たちが　

青い香りを　まき散らす五月



経験が　心を閉じ込めて

ここち良い風を　拒絶する

もう嫌だと　叫ぶ

何処かへ出かけよう

心の平和を取り戻すため

日常のための我慢はもうやめよう



この週末が過ぎれば　

ほんとの姿でいられるだろうか

素直な　心が戻るだろうか



何気ない幸せを

特別なことでない平和を

欲しがっている心　

クローバー
花言葉　私を思って、幸運、約束、復讐