091「冬」
冬の昼、冬の海岸、冬の風、冬のポケット、冬の唇
092「夕焼け」
家出した少年の瞳(め)を後悔と夕焼け空が真っ赤に染める
093「鼻」
是が非でも非が是でもいい手に入れるシラノの鼻は今は忘れて
094:「彼方」
「なんやねん一体あいつ」持て余す悔しい気持ち飛べ彼方まで
095:「卓」
出て行った君が残した食卓の萎れた花を捨てられずいる
096:「マイナス」
マイナスとプラス思考の中間に浮かんだ雲でむさぼるひる寝
097:「断」
僕たちのようにときどき訳もなく断線しない携帯電話
098:「電気」
身に電気帯びてる者はぬゅるぬゅるとナマズにクラゲ、ウナギに女
099:「戻」
戻れなくなるほどとおくとおくまで連れ去ってゆく空をみる君
100「好」
好きなぶん憎いと思う短歌とは言葉を越えて愛の領域
冬の昼、冬の海岸、冬の風、冬のポケット、冬の唇
092「夕焼け」
家出した少年の瞳(め)を後悔と夕焼け空が真っ赤に染める
093「鼻」
是が非でも非が是でもいい手に入れるシラノの鼻は今は忘れて
094:「彼方」
「なんやねん一体あいつ」持て余す悔しい気持ち飛べ彼方まで
095:「卓」
出て行った君が残した食卓の萎れた花を捨てられずいる
096:「マイナス」
マイナスとプラス思考の中間に浮かんだ雲でむさぼるひる寝
097:「断」
僕たちのようにときどき訳もなく断線しない携帯電話
098:「電気」
身に電気帯びてる者はぬゅるぬゅるとナマズにクラゲ、ウナギに女
099:「戻」
戻れなくなるほどとおくとおくまで連れ去ってゆく空をみる君
100「好」
好きなぶん憎いと思う短歌とは言葉を越えて愛の領域