ぶらつくらずべりい

短歌と詩のサイト

阪森郁代「ランボオ連れて風の中」昨夜の驚き

2013-04-30 05:50:57 | クンストカンマー(美術収集室)短歌
われもまた溟(くら)き駅舎に群がりて靄ふかき野に奔りゆかむや

昨日、禽獣の元ではないと述べたがそれは現実世界でのことだ。作者の創造世界では駅舎に群がっている。ここで大切なことは作者の世界に他者がいるということだ。靄ふかき野に一緒に向かう他者が。

阪森郁代「ランボオ連れて風の中」昨夜の驚き

2013-04-28 06:01:01 | クンストカンマー(美術収集室)短歌
稀なれば常に敗者となりゆかむ白き鴉は野ざらしとなる

白き鴉は無論、作者だ。これは作者の創造世界においての異端者という意味であり現実世界においてもそうだ。稀であるということは孤独なのだ。但しこの一首にあるような光景を覚悟するなら闘っていけるのだろう。