ぶらつくらずべりい

短歌と詩のサイト

詩、元町まで

2015-04-26 13:06:56 | 
五月に近い四月のよく晴れた昼下がり

少し風の強い日曜

元町まで各駅停車に乗って

君と横に並んで座席に座る

イヤホンは二人で一つ

昨日の仕事で疲れている君はすぐに眠る

僕の肩に頭を預けて

君の髪の匂いが微かに香る

白いジーンズとボーダーのカットソーが

ぼんやりとした繭に包まれているようで

君は少女の頃と変わらない

揃った前髪

象のような瞳

荒れてひび割れた手のひら

強く閉じた足

少し遠慮がちに主張する胸

電車は元町に一駅一駅と確実に

歩を進める

少しだけ目を開けて

僕を見て

笑い

そしてまた眠る

元町まで

元町まで

柔らかい二の腕が

僕を電車が揺れるたびに押す

それは僕の中にある恐れや不安を

ぼんやりとさせてしまう

永遠を信じてしまいたくなる

僕は少しだけ

ぼんやりと僕を許す


詩、すとろべりい・べりいすとろ

2015-04-16 18:03:26 | 
これからあなたに会えると思うと

とても怖くなる

お化け屋敷に入るためには

遊園地に行かなければ入れない

一度だけsexをしようより

百万回sexをしようのほうが健全で

だからこれからあなたとだけしか

sex出来ない

お化け屋敷は嫌いだけど

遊園地に行く

ジェットコースターは好きだから

そんな風にあなたに

会いに行く