宗教とは寺院ではない。教会でもない。規則でもない。儀式でもない。また経文でもない。聖書でもない。宗教とは永久的生命である。あるいは、この生命を自己に摂(と)ることである。
この生命とその摂取がなくして宗教はない。宗教がこれであるとすればーーこれでなくてはならないーー伝道の何たるかは明白である。伝道は単に道を説くことではない。
伝道とは教勢拡張ではない。社会改良ではない。国家救済ではない。洗礼ではない。聖餐式ではない。伝道とは、霊的生命を他に供することである。その自覚而下的自我を養うことである。
宗教とは、政治、経済、医術と同じく、明白なる目的をもった明白なる事業である。これは単に歌と弁舌をもってする老若男女の慰安術ではない。これは曖昧模糊(あいまいもこ)を本領とする夢想家のたわごとではない。これは実物をもってする実用に応ずる確実な事業である。(内村鑑三)
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「主のあなたに求められることは、ただ公義をおこない、いつくしみを愛し、へりくだってあなたの神と共に歩むことではないか」(ミカ書6:8)
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(今日のお弁当)
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