♫ ジーンズのように縫製してあるパンツには、
実はかなり裾上げには、私は気を使います。
お店で裾上げをしてもらうとき、ジーンズ仕上げの時も、スラックスの
裾上げと同じように、片足だけを、しるして、縫製にまわすからです。
ジーンズの縫製には、ちょっとジッパーの下を見るとわかりますが、
片側に縫い代を倒して、1センチの幅で、2重にしっかりと縫われています。
このしっかりと固くなった部分が実は、問題なのです。
メーカーの縫製は間違っていません。それは洋裁をしているので、わかります。
ところが、しっかりと固くなっているこのところが、体の真ん中に自然とくるのです。
それは縫製をしている人、企業の人には、思いもよらない事でしょう。
身体の真ん中に固い部分がくると、必然的に、左右の足の長さに問題がでてきます。
借りに左側に縫い代が折られていたら、左側のパンツの丈が短くなるはずです。
ジーンズ仕上げの縫製の物は、片側のみ、量ってしるしをして、裾上げをする時には
同寸を裾から量り、切って縫うので、出来上がりを履くと、実は1センチのずれが左右で
見られるのです。
では裾上げの縫製に出す時に、どういえばいいのかと、言いますと。
その2重に縫ってあるジッパーの下の股下の固い部分を量らずに無視して、左右の股下寸法を同寸にしてほしいと、
縫製に出してもらうのが一番です。
繰り返しますが、製品を作る側には、まったくの落ち度はありません。しかし、実際に
履いてみるとわかるのですが、裾上げをしてもらうと、切った残りの布が同じサイズに切ってあるのなら、履いた時には、左右1センチの差がでてしまうのです。
このように私の言い方で頼むと、「左右のパンツの丈が違ってしまいますよ。」と言われて
しまうと、迷うかもしれません。
あなたが、試着してみて股下の固い部分が左側に位置していることは、ほとんどないと思います。人の身体には、その固い部分が、真ん中にくるように、自然となっているからです。
ですから、そのことを、全く裾上げの縫製の人が、あるいは売り場の人が、知らないとこのようなおかしな説明が出てくるわけです。
あなたが、裾上げが終わっているパンツを履いてみて、左右の丈が少し違うと思われたのなら、それは、以上のことが原因だからです。
お店の人は、多分このことを、知らない人がほとんどです。必ず「左右が違ってしまいますよ」と私は言われますから。
しかし出来上がってみると、私は「ほらごらんなさい、言ったとおりでしょ」と思うわけです。
あるいは店の人から、「左右の足の長さが違うのですね」と失礼なことまで、言われることもあります。
ジーンズ仕上げの固い縫製の時だけ、このようなことが起こるので、実は「業界知らず」だと思います。
あまり気にしない人もいるかもしれませんが、自分の足の左右の寸法が本当に違っていると、思って履いている人もいるかもしれません。間違っているのは、ジーンズの縫製だからですよ。あなたの足の寸法は間違っていませんから。
今一度、ジーンズをはいた時、どのような具合か見てください。
お店の縫製は、同寸の残布を見て、間違いのないことを確認するので。本当は私のような客は嫌なのかもしれません。私の残布は1センチの差があるもので、それで正解となります。