幸 の通院記録と現状 (ブリーダー崩壊組)
毎日少しずつながら、心を開いて来ている幸(ゆき)。
もう私達に対する威嚇は、ほぼ卒業。
辛い事があったのに、頑張ってくれて毎日変化を探すのが楽しい。
この子も縮まってきた距離がゼロになる事は無いと信じ、検査へ。
2月4日
威嚇や噛む子など、落ち着いて検査が出来ない子は 軽い沈静をかけて検査を行う。
希喜と幸にはいろんな不安点があったので、依頼内容を箇条書きにしたものを
キャリーに添付してお渡し。( 依頼内容は下記の通り )
= 幸(グレー白)=
・ 威嚇・咬む・引っ掻く子です。( 捕まえる時は怯えて威嚇もあります )
・ 便に粘性のある血が付いていることが、まれにあります。
・ 目ヤニと涙が出ています。
・ 血液検査・エコー検査・レントゲン(胸部と足など)極度なガニ股のため。
・ ライオンカット + 顔周りの毛玉カット + 頭部の毛玉カットをお願いします。
・ 足の裏の毛もカットしてください。
・ 爪を切って下さい。
検査で判ったことは
・ 体重:4.04kg
・ 体温:38.8℃
血液検査
・ 貧血気味
・ 少し脱水気味
・ 過去の貧血もある
・ グロブリンが高い(6.1g/dL)
グロブリンは高いものの、体温も正常。貧血は気になるが まずまずの結果。
レントゲン検査
・ 2.5-3肋間(肋骨の数で心臓の大きさを見ます。正常は2肋間のため 大きめ)
・ レントゲンを縦に見た場合も少し大きい(身体の幅に対して半分位ならOK)
・ 避妊手術の際に、ステンレス金具で留められており映っている。現在問題なし。
・ 骨盤が狭く、座骨が三角形になっている(通常は円形)
・ 全体的に骨の異常がみられる
エコー検査
・ 心臓の伸縮(SFAVg) = 54.21%(65%以下が正常)
・ 大動脈(AO):左心房(LA)比率 = 1:1.45
(1.5以下が正常/2以上は血栓が出来やすい)
・ ライオンカット他、毛玉除去済み・爪もカット済み
検査結果は、心臓は少し大きいが伸縮・比率も問題ない程度。
目ヤニも現在は投与無し。
骨盤が小さいため、まれに血が混じるが 感染も出ていないので様子見。
そして、ここから。。。
足の骨のレントゲンを撮って戴きたかったのは、スコティッシュに多い
『 骨瘤 』 があるのではと思っていたから。
レントゲン検査で 『 変形性脊椎症 』であることが解りました。
この病気には、いろんなタイプがあるようですが
幸は、本来ひとつひとつが独立している脊椎同士の間に、骨が橋をかけるように増殖し
1つの骨になってしまっています。(ブリッジがかかっていると言うそうです)
人間でも火葬後を見た事がある方は解ると思いますが、背骨は骨が何個も残りますよね。
それが、1本に繋がってしまっています。
幸にそれがみられる場所は、 首の一部 ・ 背骨 ・ 尻尾の付け根です。
股関節は大丈夫のようですが、足の関節に石灰沈着が見られ
過去に関節炎も起こした可能性があるとの事。
沢山の猫を見てきた先生も 『 これほど酷いものは見たことがない 』 とおっしゃいました。
酷さゆえ、今後の骨の予想もできません。
今回はわんこさんのレントゲン写真をお借りしてきましたが
幸のレントゲン写真を撮影させて貰えるなら、差し替えようと思っています。
幸のレントゲン写真を掲載しましたので、こちらは削除します
DEAR-MOSESさま、ありがとうございましたm(v v)m
【 幸のレントゲン写真 】
↑クリックしてください。
この写真では2箇所の骨ですが、幸の骨は背骨全体が1本になってしまっています。
このレントゲンでは波々になっていますが、幸はもう少し厚く直線的でした。
原因とされているのは、幼少期の栄養不足・運動不足・外傷などが
深く関与されていると思われますが、奇形であることは間違いありません。
犬の場合、老化現象とも言われますが 幸は推定3歳。
ブリーダーの申告によれば最初から居た子でも4歳。なのでこちらはありえません。
幸は、極度なガニ股・柔軟性が無いという事だけが現在症状として表れていますが
今後、周囲の神経の圧迫や衝撃などで
・ 立てなくなる
・ 歩行困難
・ 排泄時の痛みと自力で排泄が出来ない
・ 麻痺
などが考えられます。
尻尾は斜め上までなら上がりますが、背骨は1本の骨に固まってしまっているので
衝撃にもの凄く弱い。
大家族の我が家で、この状態の幸と共に暮らすのには不安がありました。
まず、上下運動は極力させない方が良い事。
高い所から急に飛び降りてくる子達と接触する事で、首や背骨に影響が出るのではないか。
柔軟性の無い身体で階段での接触があった場合は、落ちてしまうのではないか。
幸は自分で解っているようで、あまり高いところには登りませんが、階段は上ります。
ケージも2階部分に飛び乗ります。
病院からの帰宅途中、いろいろ話し合い ケージをトラ(下の階)と交代させることにしました。
交代後、そのケージで幸が落ち着かない。
既にトラと交代して空いていないケージに体当たりしてまで戻ろうとしました。
幸にとっては、もうこれまでの場所が自分のテリトリー。
階段のない別棟での生活も検討しましたが、この態度やストレスを考え諦めました。
賛否両論あるとは思いますが、これまで幸を見てきた私達の判断は
『 これまでと何も変えない生活 』 でした。
身体が不自由な分、精神的なストレスは少しでも無くしたい。
今後、大家族の中で何かあったとしても それも含めての決断です。
みんなと楽しく過ごせることが、幸にとっての幸せだと考えたいです。
ペットショップで売られていても、心臓の悪い子はいます。
だから、これまでは 仕方がない。。。と諦め、前向きに対応してきました。
投薬をすれば進行も遅らせることが出来る。私達がしてあげられることがある。
それが救いだった。
今回、本当に悔しかったのは 奇形(近親交配)と 幼少期の栄養不足。
2つともブリーダーの元で防げる事。
そして、私達には 医療的に何もしてあげられることが無いこと。
たとえ今後、幸に麻痺が起こったとしても 私達に出来る事は全てやっていきます。
調べていくうちに、サプリなどもありましたので 先生と相談しながら
少しでも幸が楽に生活できるようにしていきたいと考えています。
そして、今出来る事として 少しだけご飯皿とお水のお皿の位置を高くしました。
骨盤が狭いため、排便が無い場合は 便秘になるかもしれないので注意していきます。
幸が毛玉女王なのは、毛繕いしないのではなく 出来なかったから。
首や背中がうまく曲がらないから。
ガニ股だったのは、その歩き方が 身体の負担を減らせるから。
高いところに登らないのは、登れないから。
検査をして、今後 幸 を他の子のように抱っこ出来ない事が判りました。
仲良くなって、抱っこが出来る状態になる前に判って本当によかった。
知らなかったら 幸を歩けない子にしてしまうところでした。
怨んでも何も解決はしない。
私自身 『 最高の復讐 』 を遂げられるように
毎日を大切に、幸ともっともっと仲良くなり 楽しく過ごしていきたいと思っています。
★いつもは、部屋の隅を歩き過ごす幸ですが 昨日の朝は部屋の ど真ん中から
私に歩み寄り、グルグルと喉を鳴らし甘えてきてくれました。
私は大丈夫!と言われているようで、元気を出さなければと思いました。
幸の可愛いライオンカットは、また是非見てあげて下さい。
可愛い ” ホワイトライオン ” の誕生です♪♪
《連絡先》
yaizuneko@mail.goo.ne.jp