漫画界の神様・手塚治虫は、
完全主義者であった。
その証拠に、TV放映予定のアニメ番組(鉄腕アトム)さえも、
「気に入らないところがある。ちょっと待て!」と止めさせたこともある。
その手塚先生から見たら、
蛭子先生の漫画は、
取るに足らないもので、正直、嘲笑していたはずだ。
しかし、どっちが幸福な人生なのかと言うと、大いに疑問だ。
案外、蛭子能収の「ゆるゆる人生」がベターではないだろうか?
(もちろん、外から判断することはできないが)
蛭子先生のギャンブルを楽しんで、
セックスを楽しんで、
適当に漫画を描いて、
ケンカが大嫌いで、
死者を悼まず、自分の孫の名前も憶えない
…そういう人生が、ある意味で、
推奨されるべきかもしれない。
(ただ、彼は、約束の仕事はきちんとやります)
もっとも、普通の人は、
どちらの人生も送ることができないでしょうが。
ちなみに蛭子能収さんは、原爆の町、長崎市で育ちました。
彼の生き方は、原爆のアンチテーゼかもしれない。