古今東西のアートのお話をしよう

日本美術・西洋美術・映画・文学などについて書いています。

東山逍遥

2022-11-30 23:40:13 | 日記風&ささやかな思索・批評カテゴリー
紅葉と名庭園の京都を訪ねる

先ずは腹ごしらえに

尾張屋本店へ

創業は1465年室町時代です


宝来そばを注文

蕎麦はさておき、海老のあられ揚げ、椎茸、錦糸玉子、ネギなどは大変美味しく楽しくいただきました

全国旅行支援で予約したホテルに荷物を預け、東西線京都市役所前駅から蹴上駅へ

南禅寺に近づくと築地塀から紅葉がのぞいてきた
南禅寺山門からの紅葉が美しい

山門を横から
修学旅行も復活
山門を抜け水路閣を見ながら、永観堂禅林寺に向う

永観堂禅林寺は、863年清和天皇より「禅林寺」の勅額を賜わう
第七世永観禅師にちなみ「永観堂」と呼ばれるようになった

永観堂受付
放生池から多宝塔が見える
永観堂禅林寺を出て南禅寺に戻り、天授庵を参拝

天授庵は亀山上皇の離宮を1291年に禅寺となし、南禅寺の開山塔となる
南禅寺開山の大明国師を奉じて1336年天授庵開創
本堂から前庭が見える
本堂前庭
枯山水に石畳と苔が創る幾何学的な造形画美しい
書院南庭


東山の紅葉を堪能しました

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小石川後楽園と厚切りカツ丼!?

2022-11-30 23:05:28 | 日記風&ささやかな思索・批評カテゴリー

いにしえの人々も京都の景観と
遠く中国の景勝地に
憧れていたんですね
水戸藩邸の内庭とし作庭された
中国風庭園

内庭から唐門横を通って後楽園 
紅葉林を抜けて、大泉水へ
 
竜田川をイメージ
西行庵跡

大泉水に入る遣水

小廬山
樹木の化石に樹が生えている

小廬山
中国の景勝地廬山を模している
私が好きなスポットです


渡月橋
京都嵐山ゾーン
大堰川
嵐山の反対は
西湖堤
中国西湖にかかる堤

屏風岩

通天橋 音羽滝

大堰川 沢飛石

清水観音堂を模した建物跡の
龍のような石組

愛宕坂 八卦堂跡 から下を望む


円月橋へ
中国趣味の象徴円月橋

白糸の滝
沢渡り

蓬莱島 弁財天祠


壬生島

そろそろ、お腹も空いてきた
水道橋から門前仲町へ
噂のカツ丼屋
とんかつ 丸七へ

2時過ぎだったので並ばずに入店

シンプルなメニュー
(特上)は売切れで(上)ご飯小を注文

ドーンとどんぶりをはみ出す迫力
ビジュアルが楽しいʘ⁠‿⁠ʘ


カツをフタに移動します
ふわふわ卵焼きにタレ

カツはヒレで柔らかく、衣はサクサク、何も付けずに食べられます
カツを食べ、卵焼きとご飯を
食べる…
普通のカツ丼のカツ、卵、
ご飯の一体感はなく、
ヒレカツに卵焼きご飯を別々に
食べている
どんぶりにする必要あり?!

二切れまでは大変おいしかったのですが…
正直飽きましたᕙ⁠(⁠⇀⁠‸⁠↼⁠‶⁠)⁠ᕗ
漬物は美味しい!!

うな丼、天丼、牛丼、親子丼…
そしてカツ丼
どんぶりで食べるには、それなりの美味しい理由があると
改めて思いました
★★★☆☆
一度は食べる価値があります!!
けっして不味い訳ではありません

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パリオペラ座 響き合う芸術の殿堂

2022-11-09 16:45:55 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等カテゴリー

パリ・オペラ座の歴史は
太陽王ルイ14世のバレエ好きから
始まる
ブロンドの乱(1648〜53)で貴族勢力に勝利したルイ14世は、
絶対王政を確立する
王自らがバレエを踊り、
音楽、美術にさきがけて、
舞踊アカデミーを創設し、
パリ・オペラ座を竣工
バレエの殿堂となった
展覧会の構成は、

序曲∶ガルニエ宮の誕生
第Ⅰ幕∶17世紀と18世紀
第Ⅱ幕∶19世紀〔1〕
第Ⅲ幕∶19世紀〔2〕
第Ⅳ幕∶20世紀と21世紀
エピローグ∶オペラ・バスティーユ

一部を除き写真撮影は不可のため、ネット映像を借用しました
第Ⅰ幕∶17世紀と18世紀
1653年に宮廷で催されたバレエ『夜』の衣装、マンドリンを持つルイ14世

ルイ14世は自らバレエの衣装を身につけ、何度も演じたらしい
室町将軍家は「能楽」、信長や秀吉は「茶の湯」、為政者は文化芸術を統治に使うのが上手いですね

第Ⅲ幕∶19世紀 2

エドガー・ドガ バレエの授業 1873―76年

少女たちのチュールに巻いた色鮮やかなリボンが水槽の熱帯魚のようだ
背中を向けた二人の少女、赤い扇と髪飾り、背中を掻くポーズがかわいい、ダンス教師とのつくる構図

エドゥアール・マネ オペラ座の仮面舞踏会 1873年

舞台はオペラ座の回廊、そこは売春や不貞の恋を求めて男女が集まった場所。シルクハットに正装した黒い集団の上流階級の紳士に、色鮮やかな仮装をした娼婦。2階から投げ出された足が渦巻く欲望を表す。右から2番目の男は一人鑑賞者に目を向ける。その男はマネ自身で「世界の一部でありながら客観的にそこから距離をとった観察者として自分を位置づける」マネの意図かある

マルク・シャガール オペラ座の人々 1968―71年

シャガールは当時の文化相アンドレ・マルローから依頼され、オペラ座の天井画を制作した。1964年公開

どの国よりもバレエ音楽が好きな
フランス
その原点がルイ14世の統治政策
だったことがよく分かる

通常の展覧会というより、
パリ・オペラ座と諸芸術との
多様なつながりをテーマにした
バレエ、オペラの資料が豊富で
博物展のような感じ

★★★☆☆

美術館を後にすると、夜の帳が下りてきた
空を見上げると、皆既月食が始まっていた…


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牛腸茂雄と仲本工事と濱口竜介

2022-11-01 09:00:02 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等カテゴリー

日曜美術館で、「友よ 写真よ 牛腸茂雄との日々」を観た


先日交通事故で亡くなった仲本工事


牛腸茂雄と仲本工事を繋ぐ

濱口竜介監督の

「寝ても覚めても」を思い出す




物語は、
大阪堂島の国立国際美術館で
 開催している 

「牛腸茂雄 写真展self and others」
から始まる

牛腸茂雄 self and othersより


写真の前で立ち止まる朝子(唐田えりか)、写真を見て通り過ぎる麦〈ばく〉(東出昌大)
… 当然、瓜二つの麦と亮平につながる


爆竹の音と煙、川沿いの道、走る子どもたち


成瀬巳喜男の走る子どもたちのようでもあり、self and othersの子どもたちに重なる
 
牛腸茂雄 self and othersより


二人は近寄り、見つめあい、名前をたずねる 朝子、麦(ばく) 


橋の上、美しいキスシーン


自由人麦と寝ても覚めても麦から離れられなくなる朝子

ある日、麦は猫のように消えた…


東京に出て働く朝子、ある日ギャラリーで「牛腸茂雄 写真展self and others」を見つける


写真家 牛腸茂雄(1946〜1983)
新潟県加茂市出身 3歳から胸椎カリエスを患って成長が止まり、背中が曲がる障害を抱える


写真展から出てきた、堅実なサラリーマンの亮平(亮平)と出会う
亮平は麦と瓜二つだった…


朝子はハウスメイト、マヤの出演する、イプセンの演劇「野鴨」(野鴨は何かに捉えられしがみつく様を表す)に亮平を誘う。半休を取って亮平は劇場で朝子を待っていた…

2011年3月11日  16時46分

亮平は朝子に惹かれ、朝子は性格は反対だが、麦に瓜二つの亮平を受け入れていく



二人は震災ボランティアに仙台へ通うようになる
仙台では漁師の平川(仲本工事)と懇意になり心を通わせる

仙台の漁師平川 仲本工事

こんなに素晴らしい演技をする人なんだと驚きました… 合掌


朝子と亮平は、平穏に暮らしていたが…
ある日、映画スターになった麦と再開する、そのまま麦の車に乗り込み、仕事がある東北へ向かう

しかし、大阪で一緒に暮らしていた頃の麦と朝子ではなかった

麦と別れた無一文の朝子は、仙台の平川を訪ね、平川の助けで東京に戻る…


一人暮らししている亮平を訪ねるが、亮平は麦のもとに走った朝子を許すことができなかった…



濱口竜介監督の作品では、アカデミー国際長編映画賞、カンヌ国際映画祭脚本賞などを受賞した「ドライブ・マイ・カー」が注目されたが、「寝ても覚めても」はそれ以上の傑作であり、成瀬巳喜男監督の「浮雲」に迫る恋愛映画ではないかと思う

重層的で多義的な解釈が出来る
「寝ても覚めても」=
濱口竜介監督は、

マネの「草上の昼食」のように
批判と称賛の両極を引き起こす
映画だと思う


スキャンダルで主婦層から蛇蝎のごとく嫌われる東出昌大、男性陣から裏切りとバッシングが続く唐田えりか… 
しかし、演技がヘタといわれる東出はその妖しい存在感(スパイの妻の軍人を見よ)がある稀有な俳優であり、唐田えりかはスキャンダルの汚れをはね返す透明感は変わっていない


濱口作品で二人(別々に)の演技を

観てみたいですね





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