ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け35年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【拡散願います】【補正】呉軍港と造船会社の建造現場を見る(呉軍港➁)旅の記録⑩(20231005ー①)

2023年10月19日 | 旅の記録

2023年10月5日(木)曇 ①

10月4日海上からの呉軍港を見た(既報)。翌5日は陸上から時間を掛けて見た。以下報告する。

宿を出ると、

川沿いに海上自衛隊呉教育隊がある。自衛官募集の横断幕がまぶしい。ラブリーな装いのイラスト。人を食っている。8:37

海上自衛隊を守る鉄条網ががっちり。奥はジャパンユナイテッドマリンの造船所。8:38

JMU呉事務所正面ゲート。8:53

ここは戦時中、海軍工廠(軍の造船所)だった。だから今でも工場と軍港は接しており、密接だ。

戦後、石川島重工が造船所を担い、合併を続け、2013年JMU(ジャパンマリンユナイテッド)の呉工場となったのだ。

JMU正面ゲート前から。8:53

大型トラックが入る。

巨大なクレーン。「新たな未来は呉の海から」9:00

ほんとかよ?

9:01 JMUの工場内(一部)を見る。大きなクレーンはレールに乗っている。必要に応じてクレーンが足下から動く。もちろんクレーンの上部も動く。右のドックは海水を注入中。修理していた艦艇を浮かして、次の修理段階に向かう。

忘れていましたが、こういうのを「乾(ドライ)ドック」といいます。ドックの水を抜き、作業ができる。もちろん、倒れないように船底を支えています。今のこの写真は逆に水を入れている。

おっ! ドック型揚陸艦(「輸送艦」を自称しているが)LST4002「しもきた」が入ってきた。9:02

こちらのドックは艦内の一部がドックになっており、LCAC、水陸両用車等を直接海上に下ろせる仕組みをもつ。

【補足:23年11月7日】今更ですが、この「しもきた」について補足しておきます。この時、「しもきた」は「日米共同訓練(輸送特別訓練)」に参加していました。2023年9月25日から10月3日。訓練海域は、「九州西方から四国沖を経て駿河湾にいたる海空域及び沼津海浜訓練場」、参加部隊は、輸送艦「しもきた」とLCAC(エアクッション式上陸艇)、護衛艦「みくま」、掃海艇「やくしま」「たかしま」とMCH-101掃海・輸送ヘリ。米国海軍はLCACとしか記載がありません。(海上幕僚監部23年9月22日付け広報)

 海幕は、しらっと「輸送特別訓練」としていますが、真っ赤な嘘。掃海艇「やくしま」と「たかしま」(2隻とも佐世保基地)、MCHー101ヘリまで動員しています。さらに護衛艦「みくま」(佐世保基地)も最新式の掃海機能をもつ戦闘艦。要するに敵が設置した機雷を掃海し、敵前上陸する訓練です。

海上自衛隊の護衛艦が修理を受けている。9:05

「しもきた」が接岸する。背後にタグボートが着いてきた。9:05

しもきたは基準排水量8900トン、全長178m。幅25.8m、深さ17m、吃水6m。大型艦だ。

艦艇の排水量と民間船のトン数は違う。同じ艦艇(広い意味で軍艦)でも日本自衛隊が言う「基準排水量」と米軍等の満載排水量も違う。一般的な基準排水量と自衛隊の「基準排水量」も違う。単純な比較をしては間違える。

船は水の上に浮かぶ構造物だ。浮かぶことが第一要件。物理学について、私は言及できる能力がないが、要するに物を浮かべれば、自分がお風呂に入れば、水量が上がり、溢れることがある。あれだ。鉄の塊を浮かべれば当然、ある程度沈む。その船を満載にしたときに沈む線が喫水線だ(これは民間船も同じ)。満載排水量とは、船体の重さに、乗組員、燃料、弾薬等、水(運航上使う水)の標準の装備を載せた状態での排水量。自衛隊の基準排水量は船体だけを浮かべた重さ。大分違う。小粒に見せかけてきたのだ。

工場の奥の埠頭に着岸しようとしている「しもきた」。9:11

後ろを向けている。タグで前後を回したようだ。

これはデカイ。艦橋しか見えないが、DDH184「かが」だ。航空母艦に改修中。9:21

基準排水量19950トン。全長248m。幅38m。深さ23,5m。吃水7,2m。「しもきた」と比べてご覧。大きさの違い。

自衛隊装備年鑑に散々、災害時の医療・輸送・補給に役立つとか、病床は450だとか。みるからに空母なのに隠してきた。

9:22 

これを撮っている隣に、カメラを持っているおじさんが現れた。私を同好の志と思われたらしく、にやりと挨拶を交わす。

JMUの建造現場。9:28 クレーンで組み立てた物を運ぶ。適宜、下ろしてセット。建造船コンテナ船のようだ。

大型クレーンが全部で8本だったかな。相互に動くのは壮観だ。見飽きない。9:40

次々と組み立て部品が送られてくる。9:46

操作員はクレーンのここに見えている箱の中だが、全体を統括する人がいるはずだ。そうでなければ、相互にぶつかってしまいかねない。

9:48 下に物を下ろしている。

2個運んできた。9:59

下に人が居て受け、指図して着地。9:59

私は切りがないので移動。

10:02 IHIとあるが、IHIマリンユナイテッドのマーク。2013年合併前の会社名。その奥が海上自衛隊呉基地だ。

奥はLST4001「おおすみ」だ。

ドック型揚陸艦「おおすみ」。この呉に同型艦が3隻いる。「くにさき」は他で補修中らしい。10:08

この自称「輸送艦」は、2016年7月、掃海隊群(横須賀基地)に移管された。目的が、輸送業務を離れ、陸上自衛隊の水陸機動団を侵攻させる役割に特化するためだ。敵前上陸に、機雷掃海をしなければ、上陸できず、「輸送艦隊」と掃海隊が一つの組織に統合されたのだ。ドック型揚陸艦の本性を発揮する時代を迎えたというわけだ。

尚この変更も米国海軍を模倣したものだ。「模倣」と言えば、聞こえが悪いが、米日共同作戦をやる以上同様な部隊編成が適切と言うことになるのだ。

左(南)側に停泊している施設艦ARC483「むろと」。10:10

10:10 ワイドで。右は潜水艦隊(8隻いた)と潜水艦救難艦ASR403「ちはや」だ。

アップで。潜水艦と「ちはや」。10:10

LST4001「おおすみ」10:11

右が「おおすみ」の船尾。中の右側は護衛艦DE234「とね」だが、その左がわからない。奥が「しもきた」。左は油送艦。10:12

10:13 シーパセオが呉軍港を横切っていく。

シーパセオが何故かゆっくり動いていく。フェリー港が一杯だったのか。10:16

ともかく右が「おおすみ」、中は艦番が読めないが、「あぶくま型護衛艦」。左もよく分からない。

潜水艦は「そうりゅう型」 船尾の舵がX型。なおこの「そうりゅう型」のエンジンはガソリンエンジンと違い、爆発を伴なわないので静粛性に優れているそうだ。右下に、「星条旗」が掲げられている。米軍提供施設があるようだ。防衛省の資料を調べたら、「呉第6突堤」というそうだ。10:22

ここは串山公園から。呉軍港の展望台だ。10:23 

勉強になった。

串山公園から右を見る。この台船からコンテナ船の部材をクレーンで動かしているようだ。10:26

(中途半端だが続く)

 

 

 

2018年陸上自衛隊に、水陸両用部隊=水陸機動団が編成され、実質ここから始まっていく。



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