タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹と生きる・竹を生かす」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

出征と疎開そして戦後 〜漫画家たちの戦争〜

2023年09月13日 | 読みました!見ました!

金の星社の「漫画家たちの戦争」シリーズについて数日前にブログで紹介しましたが、今日はその第2弾です。前回に紹介したのは、このシリーズの第1集「原爆といのち」でした。

 

漫画家たちの戦争 - タケ・タケ・エヴリバディ!

本家の「週末はアルビレックス!」や、このブログ「タケ・タケ・エヴリバディ!」に時々コメントをくださる50foxさんは、ご自身も「ONMYWAY」というブログを運営されていま...

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今回2冊目として紹介するのはⅡ期シリーズの第3集、通算9冊目のいわば最終巻です。テーマは「出征と疎開そして戦後」です。

今回の作品集は表題の通り戦争そのものではなく、出征兵士やそれを送り出す家族、疎開生活を送る子どもたち、そして戦争を引きずって生きる戦後の人々の生活を綴った作品群が収録されています。

ざっと掲載作品を紹介しますね。

●藤子・F・不二雄 『ドラえもん』より「白ゆりのような女の子」
●手塚治虫 『ゴッドファーザーの息子』
●野坂昭如・原作 滝田ゆう・画 『火垂るの墓』
●こうの史代 『この世界の片隅に』
●石野径一郎・原作 木内千鶴子・画 『ああ七島灘に眠る友よ! 疎開船「対馬丸』の悲劇』
●佐藤まさあき 『夕映えの丘に ―そこも戦場だった―』
●矢島正雄・原作 弘兼憲史・画 『人間交差点』より「消えた国」
●あべ善太・原作 倉田よしみ・画 『味いちもんめ』より「若竹煮」
●高橋遠州・原作 永松潔・画 『テツぼん』より「汽車ぽっぽ」
●村野守美 『垣根の魔女』より「御身大事に・・・・・」

いずれもグッと考えさせられる漫画ばかりです。そして作品発表時にボクがリアルタイムにマンガ雑誌で読んでいた作品もあり、懐かしかったです。中でも「人間交差点(ヒューマンスクランブル)」の「消えた国」は、ボクが20代の頃に雑誌や単行本で読んだ当時の記憶が、感動とともに蘇りました。

「マンジュウ」という言葉にのみ反応する浮浪者の「マンジュウ爺さん」の、悲しく切ない過去の戦争体験。そして、未来までもなくす話は、感動と悲しみが同居しています。彼が反応したのは「マンジュウ」ではなく「マンシュウ」だったのです。

このシリーズ。やっぱりすごいです。学校の図書館等に揃えられることを想定し、1話ごとに子どもにもわかりやすい解説が掲載されているのも、ボクにとっては大変ありがたいです。「汽車♪汽車♪シュッポシュッポ♫」というあの聞き慣れた童謡が、出征兵士を送る悲しい歌だったことなど、新しい発見もありました。

シリーズ残り7冊も、順次予約して読んでいきたいと思います。

コメント
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