タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹と生きる・竹を生かす」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

戦争の傷あと ~漫画家たちの戦争~

2023年09月26日 | 読みました!見ました!

金の星社の「漫画家たちの戦争」シリーズに、相変わらず夢中になっています。このシリーズって、全国のすべての小中学校の図書館に揃えられているんでしょうか?下手な平和教育の授業よりも、子どもたちがこのシリーズのマンガを読んだ方が、よほど戦争や平和について学ぶことができるような気がします。

ボクが今回読んだのは、シリーズ第3集の「戦争の傷あと」です。戦争は、戦場だけでなく、普通に生活している人々や町にまで押し寄せて、苦しみを撒き散らしました。戦時中に動物園で殺された象の話。戦後10年以上経った時代の戦争の影、疎開した少年たちと収容所を脱走したアメリカ人の交流と悲劇、などなど。こういう話も漫画で描かれていたのだなと驚きました。

掲載されている作品と作者は以下の通りです。「シティハンター」の北條司、「釣りバカ日誌」の北見けんいち、それに大御所の手塚治虫、藤子・F・不二雄と、この巻も読み応えがありました。

●藤子・F・不二雄:『ドラえもん ぞうとおじさん』
●樹村みのり:『雨の中のさけび』
●手塚治虫:『すきっ腹のブルース』
●北見けんいち:『焼けあとの元気くん』
●今日マチ子:『cocoon 暗闇とペン先』
●巴里夫:『愛と炎・東京大空襲』(原作・さわさかえ)
●西岸良平:『三丁目の夕日 台風の夜』
●北条司:『少年たちのいた夏』
●滝田ゆう:『寺島町奇譚 日和下駄』

9編の収録作品の中からボクが今回ピックアップしたのは、西岸良平の「三丁目の夕日:台風の夜」です。

西岸良平の「三丁目の夕日」は、ボクが学生時代によく読んでいた好きな漫画でした。舞台がちょうど昭和30年代でボクらの少年時代と重なり、「あぁそうそう、そうだったよなぁ…」とちょっとノスタルジックな気分になれる漫画でしたね。後に映画化もされましたよね。

終戦から10年以上たった昭和30年代、台風の夜に地中から出てきた米軍が投下した不発弾と、戦場で息子を亡くしたおばあちゃん、空襲で娘を亡くした老医師の思いが紡がれたストーリーでした。

そう言えば当時、グアム島から横井庄一さん(1972年)が、ルバング島から小野田寛郎さん(1974年)が、戦争が終わって四半世紀以上経って見つかったニュースも、ボクらにとって衝撃だったことを思い出しました。当時ノホホンと生きていましたが、ボクの生活の間近にも「戦争の傷あと」は残っていたんですね。

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