タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹と生きる・竹を生かす」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

沖縄戦と原爆投下 ~漫画家たちの戦争~

2023年09月22日 | 読みました!見ました!

金の星社の「漫画家たちの戦争」シリーズも、ついに5冊目です。今回はⅡ期シリーズの第1集の「沖縄戦と原爆投下」です。

収録作品は、以下の6作品です。

●中沢啓治 『赤とんぼの歌』
●池田理代子 『真理子』
●川崎のぼる 『黙禱 初枝 ―その夏・8月9日―』
●水木しげる 『沖縄に散る ―ひめゆり部隊哀歌―』
●福本和也・原作 梅本さちお・画 『ああ沖縄健児隊』
●比嘉慂 『ワラビムヌガタイ ―子どもが語る―』

今回のシリーズは、広島・長崎の原爆と戦時下の沖縄を描いた漫画が収められています。戦争は一般の人々を巻き込み、その悲劇は後々まで引きずられています。原爆の漫画を描き続ける中沢啓治、少女漫画の世界で原爆の悲劇と社会を見つめることの大切さを訴える池田理代子、母親が長崎にいて原爆の地獄を知っていたという川崎のぼる、そして水木しげるや梅本さちおが描く沖縄戦。沖縄に住み沖縄の問題を描き続ける比嘉慂の「ワラビムヌガタイ」は、沖縄戦の頃の日本軍が地元民を苦しめた様子が描かれています。

その中から今回ボクが紹介する作品は、川崎のぼるの『黙禱 初枝 ―その夏・8月9日―』です。川崎のぼると言えば、ボクら世代にとってはスポ根漫画の「巨人の星」が忘れられない作品ですが、戦争をテーマにした作品も描いていたのですね。

原爆を扱った小説や漫画作品というと「広島の原爆」について描かれたモノが多いと思うのですが、この『黙禱』のテーマは「長崎の原爆」です。

24年間欠かさず長崎原爆の日・8/9に黙禱を捧げていた刑事には、長崎の地獄絵図の中で多くの人々から支えられた恩があった。その黙禱を遮られ、刑事は悲しい事件を起こしてしまう。しかし、その「黙禱の習慣」は、子や孫に引き継がれていく。

こんな感じの感動のドラマのマンガ化でした。作者の川崎のぼるさんは、長崎で多くの親戚を亡くし原爆の話を聞かせてくれた母親のために、この作品を描いたそうです。

この金の星社の「漫画家たちの戦争シリーズ」をブログで取り上げるのも、今回で5冊目となりました。全9冊のシリーズなので残りは4冊ですね。もう少しお付き合いください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする