11月18日のつづきです。
沢まで降りてくると、滝の轟音がすぐそばで聞こえてくるが、姿は見えない。張り出した岩を迂回しなければならないが、そのためには一度渡渉する必要がある。前回渡渉で苦労した覚えはないのだが、今日は水量が多く、足場になる石は濡れている。長靴で来るべきだったかと少し考えたが、流れの速さ・深さを考えると長靴でも無理そうだ。岩にしがみつくように、這いつくばるようにして何とか渡渉。山の神の滝の正面に出る。
周囲の木々は既に散りはじめのようだが、青空の下、色付いた木は目立つ。しかし、滝との組み合わせができる位置にないのが残念。
ちょっとした実験。水に浮く落葉を長時間露出で撮影。ND8くらいでは明るすぎてうまく撮れなかった。次に狙う時はND16か可変NDを持ってくることにしよう。
時折雲がかかるので、雲が去るのを待っていたりしたので、約一時間が経過。装備をしまって、滝の右岸側を登って、滝の上に出る。その途中、うまい具合に滝に紅葉が被るっていたので、D300sを取り出して撮影。イメージした通りにならないのが歯がゆい。
滝の上に出て、上流を目指すとすぐに水車の滝が見えてくる。ここでも渡渉に苦労したが、岩場を伝って滝前に出る。
こちらは少々さびしいながら、色付いた木がいい位置にある。昼食をはさんでここでも約一時間。いろいろ試してみたが、思い通りのものにならない。前回は手抜き撮影の後悔だったが、今回は自分の技量の引き出しが少ないことがもどかしい。
時間は1時を回ったところ。3時頃までには大轟の滝に戻りたいので、時間的にはぎりぎりである。元来た道を帰るためには、また渡渉で苦労するのかと思っていたが、山の神の滝の右岸上流側の斜面が何とか登れそうなので、全身を使って這いのぼる。高さにして30m弱程度だろうか。やっと歩ける程度の斜面にたどり着くとあとは楽だった。
遊歩道まで戻れば、跡は道を戻るだけ。とはいえ遊歩道の殆どは、崩れかけた斜面をトラバースするか、平坦であれば石か伐採した木が転がる歩きにくい道。枯れ沢を渡る際にも橋はなく、崩壊地点を迂回したりして、車に戻ったのは2時半。
当初の予定では、へんど滝も見たいと思っていたのだが、撮影に時間を取り過ぎたようだ。
次の目的地は、朝通り過ぎた大轟の滝である。
つづきます。