都営地下鉄の森下駅からものの5分で「江東区立芭蕉記念館」に着きます。
芭蕉が各地で詠んだ俳句の資料など、その足跡と作品が展示されています。
庭には芭蕉の句に因んだ植物が植えられています。もちろん芭蕉の木も。
記念館の裏手は、もう隅田川です。川沿いの整備された遊歩道は恰好の散歩道。
気持ちのいい川風に吹かれてぶらぶら歩いていくと
石段を上がったところに「芭蕉庵史跡展望公園」があります。
とても小さな公園の中央にブロンズの芭蕉さんがじっと川に向かって・・
何を思っていらっしゃるのやら。 向こうに見えるのは清洲橋です。
公園の斜向かい、赤い鳥居のかわいいお社が芭蕉稲荷です。
案内板に拠れば、弟子の杉山杉風からこの辺りに草庵の提供を受けた芭蕉は
以来没するまでここを本拠として、あの「古池や」をはじめ数々の名吟を残し
「奥の細道」を著しました。
仙台堀川に架かる海辺橋の袂にある建物の縁先に、杖を手にしたお爺さんが
腰を下ろしていました。
物言わぬお爺さんは、まさにこれから出発しようという旅装束の
芭蕉さんでした。ここが「奥の細道」旅立ちの地、採荼庵(さいとあん)。
元禄2年3月27日 芭蕉は此処から奥州平泉へと旅立ったのです。但し
千住までは船旅だったそうで、正確にはここから船出したわけですね。