JR藤沢駅から7~8分歩いたR467沿いの藤沢市民会館隣に
茶色の下見板張りの外壁が美しい旧近藤邸があります。
この建物は、1925(大正14)年に当時朝日石綿工業(株)の社長だった
近藤賢二氏の別荘として藤沢市辻堂に建てられた和洋折衷住宅です。
敷地面積約3,000坪(当時) 延床面積173.39㎡の木造一部2階建て。
氏の没後所有者も変わり、老朽化のため取り壊しになるところを
市民の保存運動により1981(昭和56)年 此処に移築されたそうです。
庭側に廻ってみました。
隣の市民会館受付に申し出て鍵を拝借し、中に入ってみました。
玄関の右手に、暖炉のある広いリビング。
大谷石の大変立派な暖炉は、現在も使用できるそうです。
これを此処へ移すのは大変だったでしょうね!
リビングの奥に10畳の和室。
白い漆喰壁に菱形の窓が斬新な和洋折衷ですね。
玄関の左手には、元台所&使用人部屋
現在はテーブル・椅子の閲覧室になっています。
続いてトイレ・浴室など水周りの設備があります。
左手一番奥は和室
8畳間の2面が出窓になっています。
台所横の狭い階段を上がると、2階は8畳和室とサンルーム。
バルコニーもありましたが、施錠されていて出られませんでした。
設計者の遠藤 新(あらた)氏(1889-1951)は、帝国ホテル旧館を
設計したアメリカ人建築家フランク・ロイド・ライト氏に師事した方で
この建物は、34歳のときの作品だということです。
1階リビングにあった 当時の1/50 の模型
当時は、松林に囲まれた場所にあったそうです。
松籟を聞きながらバルコニーで寛いだりなさったのでしょうか。