よしべや自然博物館

2022年11月の月蝕を契機に電視観望を始めました。
通信販売とSNS頼りに頑張ります。
天文初心者の悪戦苦闘の記録。

電視観望の記録083(かみのけ座 C35/NGC4889)

2023-06-15 05:00:00 | C天体

かみのけ座 NGC4889(NGC4884、C35、楕円銀河)

画像①IR640PROⅡフィルター使用、VGA切り出し

NGC4889は、かみのけ座銀河団(Abel1656、ComaⅠ)の中で、一番明るい視等級11.3等の超巨大楕円銀河。

太陽の質量の約60億倍~370億倍の質量(推定210億倍)を持つブラックホールが中心にあると考えられている。2011年2月までの直接観測で、一番大きいらしい(資料10)。

かみのけ座銀河団は1000個以上の銀河を含んでいるが、中央部はこのNGC4889ともう一つの巨大楕円銀河NGC4874の重力の影響を強く受けているらしい(資料11)。

アスタップによるディープスカイ・アノテーション(画像③)では、Abel1656/ComaⅠ(=かみのけ座銀河団)の文字が見られる。

やっとお隣のかみのけ座銀河団にご挨拶代わりの電視観望ができたが、約3億光年離れた距離は、FMA135+Neptune-CⅡには荷が重く、オレンジの潰れた粒にしか見えない。まあ、宇宙には確かにNGC4889とかみのけ座銀河団が存在していると確認できたので良かったことにしよう。運良くカルドウェルカタログのC35ということで、HSTの写真が存在する。あとはネットでその姿を確認しておく(資料12)。

覚書)残念なことに、観望中は電線のかかりが終わらなかったので、画像④・⑤の右側は写りが薄くなっている。

 

画像②SharpCapProによるディープスカイ・イメージ・アナテーション、VGA切り出し

画像③アスタップによるプレートソルブ、α,δ grid表示、ディープスカイ・アノテーション、VGA切り出し

画像④ 画像②のトリミングなし

画像⑤ 画像①のトリミングなし

 

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒

4)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン

5)SkyWacherAZ-GTiマウント

6)IR640PROⅡフィルター | 株式会社サイトロンジャパン

7)楕円銀河~Wikipedia

8)レンズ状銀河~Wikipedia

9)渦巻銀河~Wikipedia

10)NGC4889~Wikipedia

11)かみのけ座銀河団~Wikipedia

12)C35~NASA:Hubble’s Caldwell Catalog

13)NEWスカイステージとSV905Cを用いた直焦点撮影(107) - KIMUKAZU blog

撮影データ

2023年6月7日晴れ、薄雲多し、月齢18.5 
ベランダ観測所
かみのけ座 NGC4889、かみのけ座銀河団(Abel1656、ComaⅠ)
FMA135+Neptune-CⅡ+AZ-GTi+IR640PROⅡフィルター
FMA135ヘリコイド位置53
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでPNG保存
Raw16、Area2712x1538、Offset=120、Gain=380
Exposure=4s×132frames=528s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapで、プレートソルブ、自動色補正、Deepsky annotation処理、jpeg保存
Microsoftフォトで、色・明るさ等調整、トリミング