よしべや自然博物館

2022年11月の月蝕を契機に電視観望を始めました。
通信販売とSNS頼りに頑張ります。
天文初心者の悪戦苦闘の記録。

電視観望の覚書008(「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」①)

2023-06-30 05:00:00 | 覚書・機材


JUNZO著「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」日本実業出版社

たしかAMAZONで天体観測の本を物色しているとき、初めて見て、1年でアンドロメダ銀河を表紙のように映像化できる人、きっと5アリ(財力、知力、気力、体力、若さアリ)の人、財力ナシ・知力ナシ・気力ナシ・体力ナシ・若さナシの5ナシの私には関係ない世界とスルー。その後も、何度か色々なところで見かけましたが、完全スルーしていた。

ところが、JUNZOさん本人のツイッターが流れてきて、その内容が、「BKP130押し入れ行き」とのこと。

「ええ!」「BKP130で、銀河撮れない?」これは一大事。BKP130(新名130PDS)2日前に買ったばかり、どうするよしべや。とにかく本を読むことにした。


読んでみて、たしかに『星雲・銀河』を映像化するためのマニュアル本。著者はゲーム会社エニックスに就職して社会人をスタートしただけあり、攻略マニュアル本の雰囲気を感じる。わかりやすい。

本で一番印象に残った言葉は、「ポチリヌス菌」。著者は、ネットでアンドロメダ銀河を映像化するための機材を調べ上げた。総額30万円。その機材をネットでポチ、ポチ、ポチと注文したらしい。このネットでポチを繰り返すこと・高額な機材をついポチしてしまう状態を天文ファンの間では、ポチリヌス菌に感染したと表現するらしい。天体観測機材が届くたびに幸福感に包まれたそうだ。私も感染してみたい。『生活考えなさい!アルコールで消毒するよ!』いつもの空耳が・・・

詳細は、次のWebsiteでも読むことができる。

銀河星雲マニア

銀河星雲マニア

個人で銀河や星雲を楽しもう!

銀河星雲マニア

 

もっとも銀河星雲を映像化するだけなら、30万円まではかからない。シュミットの電視観望セットは約15万円、この本にも記述されているが、安価なスマート天体望遠鏡が、今後続々と販売され、約6万の星見娘(ZWO SeeStar-S50、8月後半出荷予定)、11月には、Dwarf Ⅱ(約7万~)が日本でも購入可能になる。あと、スマートフォンやタブレットがあれば、銀河星雲を観望できる。このぐらいは私でもわかる。

著者曰く天文知識0の素人が、悪戦苦闘しながら、銀河星雲を映像化するまでの軌跡。そしてそのノウハウを全て公開。環境は違えど共感する部分も多く、楽しく読めた。

なお、BKP130はJUNZOさんの観測スタイルには合わなかったとのこと。良かった。BKP130で銀河・星雲見える。安心した。

あれから2週間・・・BKP130でまともな電視観望1度もできず (^^;

(明日に続く)

参考資料

1)銀河星雲マニア

2)DWARFⅡ|宇宙を手軽に撮影!スマート望遠鏡~kibidango

3)SeeStar - ★Hoshimiya.com★星見屋

 

 


電視観望の記録096(さそり座 M80球状星団)

2023-06-29 05:00:00 | M天体

さそり座 M80球状星団(NGC6093)

画像① QBPフィルターⅢ使用、PNGファイルよりVGA切り出し
M80はアンタレスの上(北)にある球状星団。Wikipediaによれば、口径40cmで中央まで星に分離できると書かれているが、これは眼視の話でしょうな。
そこで検索すると、焦点距離400mmのFRA400(お値段約19諭吉)650mmのBKP130(お値段約3.5諭吉)で球状星団M13を撮したブログがヒット(資料11)。焦点距離が長くなると細かく撮せるのかと感心する。(その上で技術も必要なのでしょうな)
 
それは兎も角
 
M80(NGC6903)は、星が均一に分布するある意味珍しい球状星団。他の球状星団は、星の連なりが見えるものが多いらしい。またHSTの観測から「青色はぐれ星」という特別な恒星が他の球状星団の2倍近くあり、そのことから、中心部で恒星の衝突が高い頻度で起こっていると想像されている。(*HST=ハッブル宇宙望遠鏡)
 
 
画像② FITSファイルをアスタップで各種処理。ディープスカイ・アノテーション処理
画像③ 元のPNGファイルから2400×1400切り出し
画像④ ステライメージLiteによる観望位置。
 
参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン

6)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒~シュミット

7)Quad BP フィルター III~サイトロンジャパン

8)Sky Watcher AZ-GTiマウント+三脚~シュミット

9)さそり座~Wikipedia

10)M80球状星団~Wikipedia

11)M13ヘラクレス座球状星団~へちゃむさん「明日撮ろ写真」

12)青色はぐれ星~Wikipedia

撮影データ

2023年6月16日快晴、大星夜、月齢27.5

ベランダ観測所

さそり座  M80球状星団
FMA135+Neptune-CⅡ+AZ-GTi+QBPフィルターⅢ
FMA135ヘリコイド位置53.5(但し、延長等が長かった)
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでpng保存
Raw16、Area2712x1538、Offset=120、Gain=380
Exposure=4s×120frames=480s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapで、プレートソルブ、α,δ grid表示、Deepsky annaotation処理
Microsoftフォトで、色・明るさ調整、トリミング等
 
6月28日午後11時追加
今日は一面雲で、雷雨の予想もあり、電視観望はあきらめた。午後10時半過ぎ外を見ると高度の少し高いところは星が見えている。メダカ部屋から、ベガ・デネブ・アルタイル確認。しかし太い電線にかかっており、こと座・はくちょう座・わし座の確認は困難。カシオペヤ座は綺麗に光っているが、周りは雲。ベランダに回る。電線害もっとひどかった。
南天で、さそり座を星座ピノで見る。アンタレスの赤目立つ。さそり座綺麗な形。いて座もよくわかる。天の川少しわかる。月綺麗、その横(西)に明るい星1つ。後で調べてスピカとわかる。へびつかい座星座線たどれず。また次の機会。
 
 
 

電視観望の記録095(や座 M71球状星団)

2023-06-28 05:00:00 | M天体

や座 M71球状星団(NGC6838)

画像① UV IRカットフィルター使用、VGA切り出し

まだまだ悪天候続きます。深夜2時にトイレに起きて、ついでにメダカ部屋から空を見ると、北東にカシオペヤと思われる部分のみ星が見えている。全部は見えていないが綺麗に見えている。どうしよう観望するかと一瞬考えるが、北極星(2等星)と1等星でしかアライメントしたことが無い自分を思い出す。カシオペヤ座には北極星も一等星も無い、残念。(ちなみに、最後尾ヤ?ア?検索するとカシオペヤは星座。カシオペアは列車らしい。)

ということで

4月末に観望したや座のM71球状星団。や座は全天で3番目に小さい星座。トレミーの48星座の1つなので歴史は長いが、有名天体もM71のみ。学者さんレベルでは、他にも興味深い天体は色々ある模様だが、初心者アマチュアにはM71ぐらいの印象を持った。こぎつね座の隣なので、亜鈴星雲観望のついで観望でした。M71は、昔は密な散開星団と考えられていたそうだ。研究が進んで今では疎らな球状星団に位置づけられている。初心者でもいけるんじゃ無いかとの思いで、再度の観望を検討していたが、はくちょう座の観望忙しすぎて今日に至る。

 

画像②アスタップによるプレートソルブ、α,δ grid表示,ディープスカイ・アノテーション

画像③PNG元画像より、2400×1400切り出し

画像④ FITSのアスタップによる各処理。2400x1400切り出し

 

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン

6)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒~シュミット

7)Quad BP フィルター III~サイトロンジャパン

8)Sky Watcher AZ-GTiマウント+三脚~シュミット

9)や座~Wikipedia

10)M71球状星団~Wikipedia

 

撮影データ
2023年4月26日
メダカ部屋観測所
や座 M71球状星団
FMA135+Neptune-CⅡ+VirtuosoGTi-GTi+UV IR-CUTフィルター(PlayerOne)
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでpng保存
RGB24、Area2712x1538、Offset=20、Gain=300
Exposure=15s×20frames=300s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapで、fitsファイルを自動色補正。jpeg保存
Microsoftフォトで、色・明るさ調整、トリミング
 

 


電視観望の記録094(へびつかい座 M62球状星団)

2023-06-27 05:00:00 | M天体
へびつかい座 M62球状星団
画像① QBPフィルターⅢ使用、VBA切り出し
連日雨は降らなくとも悪天候が続く、6月25日は南天は星のかけらも見えず、メダカ部屋からは、電線の上にこと座のベガが見えるぐらい。取りあえずベガで1スターアライメント。天体望遠鏡などは室内にあり、コンセント使用のため、そのまま自動追尾させる。途中はくちょう座のデネブが見えたので、はくちょう座に移動して、眼視観望。デネブOK、サドル雲の中、アルビレオOK。しかしいずれも雲がかかり、明るい星を認識するのが精一杯。そしてはくちょう座は完全に雲の中。終了。
 
閑話休題
 
勘違い観望その2)
へびつかい座M62球状星団。M19のあとに電視観望。M19よりさらにさそり座に近い。浅田さんの本で確認するとギリへびつかい座。境界のすぐそばにある。小さいが明るいので、十分双眼鏡で観望が可能らしい。にじんだ星に見えるとのこと。口径40cmで中心部を星に分解できるそうです。30cmでは無理との記述あり。3cmでは無理だわな。メシエは「非常にきれいな星雲で、やや彗星に似る。中心部はよく輝く。微かな光の取り囲まれている」と記録しているそうで、眼視するのも面白そうな天体。
X線での観測が面白いらしい。チャンドラX線観測衛星での観測で、多数のX線連星が発見されていて、M62内では、頻繁に恒星が接近・衝突しており、それがX線連星が多数形成される原因らしい。
 
画像②SharpCapProによるディープスカイ・イメージ・アノテーション
画像③元画像から2400×1400切り出し
画像④アスタップによるプレートソルブ、α,δ grid表示、ディープスカイ・アノテーション
 
参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン

6)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒~シュミット

7)Quad BP フィルター III~サイトロンジャパン

8)Sky Watcher AZ-GTiマウント+三脚~シュミット

9)へびつかい座~Wikipedia

10)M62球状星団~Wikipedia

11)電視観望の記録072(へびつかい座 M10球状星団)

12)電視観望の記録092(へびつかい座 M19球状星団)

撮影データ

2023年6月16日快晴、大星夜、月齢27.5

ベランダ観測所

へびつかい座 M62球状星団
FMA135+Neptune-CⅡ+AZ-GTi+QBPフィルターⅢ
FMA135ヘリコイド位置53.5(但し、延長等が長かった)
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでpng保存
Raw16、Area2712x1538、Offset=120、Gain=380
Exposure=4s×80frames=320s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapによるプレートソルブ、α,δgrid表示、Deepsky annotation
Microsoftフォトで、色・明るさ調整、スポット修正、トリミング等
 
 
 

電視観望の記録093(さそり座 M7トレミー星団)

2023-06-26 05:00:00 | M天体
さそり座 M7散開星団(NGC6475、トレミー星団)
 
画像① QBPフィルターⅢ使用、1024×768サイズ切り出し
 
M7散開星団は、130年頃にトレミー(プトレマイオス)が「さそりの針に続く星雲(星団?)」と記述したことから、トレミー星団と呼ばれている。大きい!画像④から見ると満月と同じぐらいか少し大きいぐらい。FMA135+Neptune-CⅡでは全体が収まったが、これより焦点距離が長くなると収まらない可能性がある。眼視の場合は低倍率で見る天体だろう。Wikipediaに南にバーナード287(暗黒星雲、B287、画像④参照)があり、双眼鏡で確認できるという記述あり。暗黒星雲が直接見れる(いや見えないけど、周りと比べて確認できるとういうことになる)。いいね!この夏の眼視観望リストに入れておこう。
 
 
画像②SharpCapProによるディープスカイ・アノテーション
画像③元画像から、2400×1400切り出し
画像④アスタップによるプレートソルブ、α,δ grid表示,ディープスカイ・アノテーション
画像⑤ステタラナビゲーターLiteによる観望位置
 
参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン

6)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒~シュミット

7)Quad BP フィルター III~サイトロンジャパン

8)Sky Watcher AZ-GTiマウント+三脚~シュミット

9)さそり座~Wikipedia

10)M7(天体)~Wikipedia

撮影データ

2023年6月17

ベランダ観測所

さそり座 M7散開星団
FMA135+Neptune-CⅡ+AZ-GTi+QBPフィルター
FMA135ヘリコイド位置53.5(但し、延長等が長かった)
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでpng保存
Raw16、Area2712x1538、Offset=120、Gain=380
Exposure=4s×73frames=292s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapで、プレートソルブ、α,δ grid表示、Deepsky annaotation処理
Microsoftフォトで、色・明るさ調整、トリミング等