有楽町の東京国際フォーラムで行われた
「メリー・ポピンズ シネマ・コンサート」
に行ってきました。
何度みたかわからない大好きな、大好きな映画「メリー・ポピンズ」
これはぜったい行かねばということで
数週間前にあわててチケットを取りました。
フリーマーケットが行われていて人がいっぱい。
ホールAは5,012席、大きいホール。
私が座った1階席は満席でした。
子どもから高齢者までたくさんの方が来ていました。
第1部が終わり休憩時間、女子トイレの列が長い、長い。
「後方の方は第2部までに間に合わないかもしれません」
と誘導スタッフが言っていて「おいおい…」とざわついていたら
2階ロビーのトイレは列が短くなっているとアナウンスがあったので
後方の人たちで移動したら、列が短く数分で入れました。
客席階のトイレではなく2階ロビーに降りた方が安心かもしれません。
休憩中のトイレ事情は大事です。
ロビーから東京駅方面。
上から見るとこんな感じなんだ…緑いっぱい。
さて、シネマ・コンサートとは…
ステージの大スクリーンで映画全編が上映されます。
スクリーンの前にはオーケストラ(東京フィルハーモニー交響楽団)。
セリフ、歌声、効果音は映画の音源がそのまま流れ、
劇中の音楽は全て映画のお芝居のタイミングに合わせて
オーケストラが生で演奏します。
映画、ミュージカルって沈黙の中で音楽が流れ出したり、
セリフの途中で音楽が始まり、その流れて歌に入っていったりしますが
曲の始まるタイミングも、歌い出しのタイミングともズレることなく
スクリーンだけみているとオーケストラがいることを忘れてしまうくらい
映画とまったく同じでした。
曲が始まるタイミングが近づくと指揮者が合図を出し、その後ろ姿と
映画の映像と交互に観ているのが興味深かったです。
すごい集中力だな、プロだな…
よくよく考えてみると、ミュージカルも舞台上のお芝居に合わせて
オーケストラが演奏するのだから技術的には同じなのでしょうか。
素晴らしく、楽しい3時間でした。
こんなかたちで「メリー・ポピンズ」を観る日がくるとは…
メリーと一緒ならば~ 楽しい日曜日
A jolly, jolly holiday with you
歌いながら帰る…私だけじゃないはず。
シネマ・コンサートはいろんな映画で行われているようですので
お気に入りの映画があったらぜひ。
おすすめです。
日曜日の夜、有楽町駅前は閑散としていました。
翌日仕事がお休みだったのでクリスピークリームドーナツで
余韻に浸っていくことに。
映画「メリー・ポピンズ」の撮影で使われたメリーゴーラウンド。
メリー、バート、子どもたちが絵の中に入り競馬に参加するシーンで
メリー・ポピンズ役のジュリー・アンドリュースが実際に乗っていたお馬さんです。
20年くらい前、フロリダのディズニーワールドに展示されていました。
実物を前に感動したのを覚えています。
「メリー・ポピンズ」に「2ペンスを鳩に」という歌があります。
厳格なお父さんの勤める銀行に子どもたちが行くことになった時
メリーが子どもたちに
「お父様にも見えていないものがあるのよ」
と言って、銀行に行く途中の大聖堂の階段に座るおばあさんの話を歌います。
「粗末な巣で帰りを待っているヒナたちのためにあなたの愛を分け与えてください」
そう言って鳩のえさを2ペンスで売っていると。
メリーはそれ以上のことは何も言いません。
お父さんと銀行の重役たちはそんなものに2ペンスを使うより
銀行に預けて増やす方が賢明だと言います。
このシーンをみる度、どちらの使い方も間違っていないと思うんです。
でもメリーは
「自分の足元だけを見るのではなく、
視野を広げて、周りをよく見て、耳を傾け、どうするべきか自分で考えなさい。
自分のためだけではなく誰かのために心を寄せ、愛する大切さに気づきなさい。」
と子どもたちに言っているのではないかと。
子どもたちの2ペンスが原因で銀行で大騒動が起こり
夜、お父さんは重役たちに呼び出されます。
「子供たちが泣いても涙を拭いてあげる暇もない。
子どもたちが笑いかけてもそれに答えることもしない。
いつでも仕事しか頭にない。
子どもたちはあっという間に大人になって去っていく。
その時に愛を与えようとしても遅いんだよ。」
煙突掃除のバートにそう声をかけられ、お父さんは銀行へ向かいます。
お父さんの気持ちを表すかのように「2ペンスを鳩に」の曲が重々しく流れます。
クビになることがわかっているお父さんは
いつもは気にもかけない大聖堂の階段を見つめます。
仕事も家庭も自分が正しいと信じてやってきた、
子どもたちの話を聞こうともしなかった、
誰もいない大聖堂の階段がからっぽになってしまった心のようにも見え
ひとつではないお父さんの思いが胸をしめつけます。
若い頃はメリーやバートばかり見ていて
お父さんに感情移入することはなかったなと最近気づきました。
大人もいろんなことに気づかされる作品です。
家族の修復を見届けメリーは空へと帰っていきます。
家族で公園へ出かける姿を窓越しに見つめるメリー。
安堵感と別れのさみしさが混ざった表情は何度みてもすごくいい…
チャーミングで、品がよくて、背筋が伸びて立ち姿と所作が美しい
ジュリー・アンドリュースのメリーが大好き。
メリーが子どもたちをせかす時に
「Spit spot(さっさとやりなさい)」
と言います。
日本語吹き替えでは「タッタカタッ」
昨年観に行ったミュージカルでは「サッサッサッ」
梅雨入りしてフットワークが重い自分にも言って過ごしています。
湿気が重たいけれど タッタカタッ といきましょう。
Spit spot