ゆうちゃんの独り言

モーツァルトが大好きで毎日欠かさず聴いています。人生の生き方は仏教で毎日般若心経を唱え、時間を見つけて寺巡です。 合掌

■ 自分以外に対する思いやり!!

2009-08-08 10:54:37 | Weblog

 昨年9月のリーマンショック以来、世界中の経済が不安定化し、かつ成長が大幅に鈍化し
た。この影響を受けて多くの企業が打撃を受け、経営状況が悪化した結果、買収されたりあ
るいは事業を廃業したりする現象が起きている。

 経済が停滞すると、人間の生活様式も大きく変わらざるを得ない状況となる。一例として
は、プライベートブランドのような価格の安いものが注目され、贅沢品とされていたものの
販売が激減した。生活防衛のために取るべき結果の現われであると思われる。

 しかし我々庶民はそれほど困っていないのが本音だと思われる。確かに失業率は高く今だ
に職に就けない人がいることは事実であるが、今の日本では生活レベルを少し下げれば、ど
うにか暮らしていけるのが実態でありまたそれだけの力はあると思う。

 昔は生きていくために必要な最低限の物の確保が大きな問題であったが、今は反対に物が
溢れている状況だと思う。したがってどうしても必要なものだけを購入する行動に出ている
のだと思う。

 政治家はマニフェストを掲げ、今月末の選挙に臨む準備を進めているが、政権交代して日
本の政治が本当に変わるのだろうかとふと思うことがある。そもそも国民自体が自ら政治に
係わって日本の国を良くしていこうと本心で思っている人がどれほどいるのだろうか?

 日本人の生き方として、自分がやらなくてもきっと誰かがやってくれるから大丈夫だと思
っている輩が多いのが現状だと思う。これは国に対してもまた企業や自分が住んでいる地域
でも全く同じことが言えるのではないかと思う。

 確かに自分の存在意義が最終的に最も重要なものだと思うが、個人が発揮できる力の数%
でも自分以外の目的ために使ったとしたら、この日本の国は劇的な変貌をとげるのではない
かと思っているが、皆さんはどのように思われるだろうか?

 いまいち世の中において真剣さがないと思われる現象の現われの例として、TV番組の内
容の多くがクイズとお笑い系であることがあげられる。番組制作コストが安いのかどうか知
らないが、どの番組も同じような内容であり、それを見ながら国民が楽しんでいる異常さは
少し不気味である。

 このような時代であるから少しでも明るくという趣旨なのか知らないが、このままでは日
本は確実に世界の中で脱落する国になってしまうと思う。

 今の日本人に欠けているものの一つとして、自分以外に対する思いやりがあげられる。こ
のような心が無くなりかけている背景には、日本の教育の中に課題があるような気がしてな
らない。変な理屈でゆとり教育が出てきたり、制度や環境が揃っていないのに英才教育を進
めるなど、地に足がついた行動をとらないところに大きな原因があると思われる。

 過去の歴史が物語るように、全ての人間が満足する社会的なシステムやそれを支える仕組
みの構築は困難である。唯一可能なのは、人間としての生き方の明確化だと思う。人間の幸
せを物と心で図る尺度としたらどちらが本質的なものであろうか。私は、それは絶対に心だ
と思っている。