ゆうちゃんの独り言

モーツァルトが大好きで毎日欠かさず聴いています。人生の生き方は仏教で毎日般若心経を唱え、時間を見つけて寺巡です。 合掌

■ 第1655回NHK交響楽団定期演奏会を聴いて(Aプロ初日)♪♪

2009-10-18 17:05:39 | Weblog
 
 昨日の土曜日に、N響の定期演奏会に出掛けました。今回は指揮者がアンドレ・プレヴィ
ンでしたので、前回の演奏会のような素晴らしい演奏内容を期待するのは、誰もが例外なく
思うことだと思います。

 演奏曲目ですが、W.リーム/厳粛な歌(1996)、R.シュトラウス/歌劇「カプリ
ッチョ」作品85から「最後の場」そして後半がR.シュトラウス/家庭交響曲作品53で
した。

 前半のW.リーム/厳粛な歌ですが、ウォルフガング・リームという作曲がいるというこ
とを、今回初めて認識しました。1952年生まれとのことなので今年57歳です。作品の
数は500曲を超えているとのことなので、これは驚異的というべきものだと思います。

 私にとって、現代音楽の作曲家の作品を理解するのに、いつも非常に苦労します。それは
モーツァルトのように美しい旋律や素直に心が和むようなものではないからです。音調は不
安定であるし、調和のとれたものは本当に少ないと思います。

 それでも現在多くの作曲家が挑戦している現代音楽の分野があるという事実は、これまた
驚きです。確かに新たなものを創造する際には、既存のものを一旦否定することから始まる
のが流れであることは理解できますが、実際に音楽として聴いた場合は、多くの場合には個
人的に受け入れられないものが多くありました。

 今回もそのような分野の音楽だろうと思っていましたが、予想が大きく外れました。ブラ
ームス的な匂いが少し漂う中で、静寂と枯れた音色というか渋さを超えた重厚な感じのする
音楽でした。他の現代作曲家に比べれば、少し聴きやすい分野の作品だと感じた次第です。

 前半の2曲目はR.シュトラウス/歌劇「カプリッチョ」作品85から「最後の場」で、
ソプラノ独唱はフェリシティー・ロットでした。この曲も初めて聴く曲でしたが、R.シュ
トラウスらしい感じのする曲想であり、ソプラノの優しい響きに聴き入りました。

 後半は、R.シュトラウス/家庭交響曲の大曲でした。R.シュトラウスお得意の管楽器
がバリバリと吹きまくり、弦楽器も弦が切れそうになるくらい力を入れた演奏でした。

 細部にわたり手の込んだ構造になっているので,食事でいうと脂っこい西洋料理の感じで
す。この歳になるとサッパリ系の和食が好みとなりますが、そうではないことから,聴き終
わると少し耳が疲れるような感じを受けるのは私だけでしょうか。

 確かに若いころはベートーヴェンやマーラー等の重厚な音楽を好んで聴きまくりましたが、
いまやそのような若さというかバイタリティとでもいうのでしょうか、そのような元気の源
が無くなり,毎日枯れていく感じがしています。

 演奏全体はしっかりと押さえられて引きしまった演奏でしたので、4楽章が終わった時点
での拍手はそれはそれは凄かったです。重厚な音でフィナーレを迎えるような曲の構成にす
ると、聴く側は最後良ければすべて良しとなってしまうような錯覚に陥りますが、今回の内
容は錯覚ではなく充実した演奏内容であったと思います。

 最後になりますが、一つ心配なのはアンドレ・プレヴィンの年齢です。80歳の年齢はこ
のような大曲を振ったあとは体力的に堪えるのではないかと心配になります。今後ともN響
を指揮して欲しいと思うので、あまり体力や気力を消耗しないようにしていただきたいと思
っています。舞台の袖にもどる足取りもちょっと心配になるくらい弱よわしい感じでした。


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2 コメント

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N響第1655回定期演奏会 (Patatatokio)
2009-10-23 08:43:58
お邪魔します。私は2日目に行きました。
リームの難解な曲には手古摺りましたが、遺言とR.Strauss最後のオペラである「カオプリッチョ」からの「最後の歌」と共に、ご高齢のマエストロが我々にお別れを言っているような気分でした。
一昨年に比べて体力が弱っておられるようにお見受けしましたので、もう一度MozartのConcertoなど聴かせて頂ける機会を切望しているのですが....。
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Unknown (Patatatokio)
2009-10-23 08:48:39
ご免なさい。文中(遺言と)の後に「作曲者自身が言っているように」と言う文言が抜けてしまいました。お詫びして訂正させていただきます。
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