ゆうちゃんの独り言

モーツァルトが大好きで毎日欠かさず聴いています。人生の生き方は仏教で毎日般若心経を唱え、時間を見つけて寺巡です。 合掌

■ ラッパ吹きの豆腐屋さん!!

2009-03-21 12:58:08 | Weblog
 今時珍しいと思うことの一つに、ラッパ吹きの豆腐屋が健在であることです。幼少のころ
は、豆腐といえば毎日「プープー」と2音階の哀愁がこもったラッパの音を奏でながら自転
車でおじさんが売りにくるのが当たり前の光景でした。

 しかし、時が経つにつれて豆腐の販売が個別販売からスーパーのような店舗で販売される
ように業態が変化し、知らない間にラッパ吹きの豆腐屋さんがなくなってしまいました。

 しかし、先日懐かしいあの豆腐屋さんのラッパの音色が聞こえてきました。初めは近所の
子供がおもちゃのラッパを吹いているのだと思っていましたが、その吹き方が微妙に変化し、
あたかも美味しい豆腐はいりませんかと声を出しているように聞こえるのです。

 これは子供にできる技ではないと思い、耳をすませて聞いているとだんだん自宅に近づい
てくるのが分かりました。窓の外を見てみると若者がリヤカーに豆腐を入れた大型のケース
を数箱のせ、さらに豆腐販売の幟を付けてラッパを吹いていました。

 初めは軽自動車かバイクでの販売かと思っていましたが、期待を大きく裏切り自転車でな
く、なんとリヤカーを引いていたのです。私のような年代になると懐かしさが先行し、何の
ためらいもなく呼び止め、気づいた時には豆腐2丁、油揚げ、厚揚げを購入していました。

 全部で1030円と今思うとちょっと高価な買い物をしてしまいましたが、幼少の頃の懐
かしい感情が自然と沸き上がり、一人勝手にその当時にタイムスリップした感じで自己満足
の世界に浸っていました。

 今時このようなリヤカーによる直接販売スタイルでしかも20代と思われる若者が取り組
んでいることに対する驚きと逞しさ、さらに一途なバイタリティを感じ、このような時代の
中で、非常に嬉しく思いました。

 その後もその若者は雨の日も風の日も休むことなく、決まった曜日の決まった時間に懐か
しいラッパの音とともに、自宅付近に現れます。このような積み重ねが信用を築きあげると
ともに、このような行動から確実なビジネスができるのだと思います。

 このように真面目に取り組んでいる若者がこの日本にもまだ健在であることが分かり、と
ても爽やかな思いが心の中に広がり、幸せ感で満たされました。このような若者に負けない
ように私も頑張らねばならないと思った次第です。

 リヤカーを引いていた若者ですが眼が輝いておりとても明るい話し方で好感がもてる人物
でした。この仕事はアルバイトで行っていると思いますが、将来大物になるような予感を感
じました。

 将来成功した際に、若い頃はリヤカーを引きながら豆腐を販売していたという人物が現れ
たらば、きっと彼に違いありません。日本の将来も明るい気がしました。

 その日は若者から買った豆腐を湯豆腐にし、厚揚げを焼いて大好きな熱燗で飲みながら、
愛情と情熱を感じながら美味しくいただきました。ちょっと高めの価格でありましたが、価
格以上の味でありました。

■ CATVのクラシック番組を見るようになって♪♪

2009-03-21 12:56:55 | Weblog
 以前より地元のCATVに加入し、TVとインターネットを利用していましたが、今年の
始めより有料のクラシック番組(クラシカ・ジャパン)と契約し番組を見るようになりまし
た。

 契約した大きな目的として、モーツァルトの作品が多く取り上げられていることと、これ
らを録画しライブラリーを作りたいと考えたからです。特に最近の番組では、2006年の
ザルツブルグ音楽祭で取り上げられた22のモーツァルトのオペラが放送されており、興味
深くこれらを見ています。

 最近では、モーツァルトが11歳の時に初めて作曲したオペラ「アポロとヒアチントゥス」
を見ましたが、その内容や舞台の面白さ、さらに演出も素晴らしいと思うとともに、改めて
モーツァルトの才能に驚きました。

 今までにモーツァルトのオペラはほとんどCDで聴いていますが、実際の舞台はどのよう
になっているのか、また衣装や演出はどのようなのかが気になりますが、CDではこのよう
な詳細な様子が分かりません。確かにDVDを購入すればよいのかも知れませんが、そこま
でして踏み込めない背景もあります。

 その点、CATVですと一旦録画しておけば、気に入ったものであれば何回も見れますし、
気に入らなければ消せば良いのでとても都合がよいと思っています。オペラに関しては、モ
ーツァルトだけでなく他の作曲家の作品も放送されているので、駄目もとで見ていますが、
意外と良い作品があり、今までの自分の判断が甘かったと思わざるを得ない場面もありまし
た。百聞は一見にしかずといいますが、正にその通りだと痛感しました。

 また、最近ケント・ナガノが曲の解説を行い、実際にベルリン・ドイツ交響楽団を指揮し
た番組「名曲コンサート」を見ました。たまたまモーツァルトの交響曲第41番ハ長調
K551「ジュピター」が取り上げられていました。

 解説の内容は、曲の構造、モーツァルトが作曲した背景やこの曲への想い等が語られ、指
揮者としてのケント・ナガノだけでなくさらに多くの経験を通じた博識をもった人物である
ことが分かり、今まで以上に親近感をもちました。年齢も偶然ですが私と同じで誕生日も近
いこともあり、何かと気になる指揮者です。

 実際に演奏した内容ですがベルリン・ドイツ交響楽団から素晴らしい音を引き出しており、
今まで聴いたモーツァルトの交響曲第41番の中でも最高の出来栄えの内容ではないかと思
うくらいの演奏でした。しっかり録画したことから、今後は都合の良いときに何回も見れる
のでとても嬉しい気分です。

 ケント・ナガノですが、佐渡裕や広上淳一のように今後のクラシック界を牽引する指揮者
であると個人的に感じています。どことなく小澤征爾に通じるところがあるように感じてい
ます。

 このように今年からCATVでクラシックを楽しむ時間が持てるようになりいままで以上
に充実した時間を過ごせるようになりました。ありがたいことだと感謝をしています。

■ 道元禅師の言葉「生知」について!!

2009-03-01 21:52:41 | Weblog
 曹洞宗の宗主である道元の生涯を描いた映画「禅」が1月から公開されていますが、残念
ながら時間が無くてまだ鑑賞していません。ただ、最近道元の言葉をまとめた文庫本「道元
「禅」の言葉」が発刊されたので、早速読みました。

 個人的に禅に関しては興味があり、今までに関連の本を読んでいましたが、今回のこの本
を読んで少し禅に関して整理が出来たことは良かったと思います。釈迦が説いた仏教ですが、
時が流れる間に仏教もいろいろな考えや教えが生まれ変化しながら今日まできています。

 今回の本を通じて、仏教を学ぶ事(すなわち自分自身を分かること)に関する考え方に関
して、いままで自分が考えていたものと少し異なっていたことが分かりました。

 自分にない知識や知恵や常識を自分以外の他者から学んで知ることを「学知」と言います
が、道元禅師が著した「正法眼蔵」の中で述べているのは、仏教を学ぶことはこの外に求め
る「学知」ではなく、自分の中にあるものを学ぶことだと説いています。

 一歩外へ出て学ぶのではなく、一歩自分自身の中へ入り込むことだと言っているのです。
この世の中を含む全宇宙に存在するものには、それが石であれ花であれどのようなものにも
仏性があり、深く自分を見つめ考えることにより光明が得られると言っています。すなわち
自分の中に知があると言っておりこれを「生知」と言うのです。

 これまで、未熟な私は少しでも良くなる方法を常に外に向けて模索し、役に立ちそうなこ
とを模倣しては自分を改善してきましたが、最終的には自分を深く見つめて考え、真理を求
める行為を通じて、限りなく崇高な世界へ到達することが出来るのです。

 確かに自分自身で苦しんで苦しんで涙を流しながら越えてきた根底には、最後は自分しか
いないという考え方があり、それに向かって長い道のりをたどりながら最終的にある状態に
到達できるような気がします。

 これらの背景には、自分の能力が無くて深い悲しみの中で涙を流しながら過ごした時間が
非常に大切であることがわかります。このように涙を思いっきり流したあとの清々しさは、
経験した者だけが知ることだと思います。

 最終的には、自分自身の中で何かしらの解決ができる力を誰もが持っていることを仏教は
説いており、素直にそのことを実践することが重要なのだと思います。このような行為を通
じて、何か分からないけれど大きな力やエネルギーが得られるのです。

 自分と宇宙は一体であるということが素直に受け入れられるのであれば、その人は限りな
く釈迦の仏教の教えに近づいていると思います。これらの考え方は、「灯台下暗し」に近い
考え方で、本当に求めるものは自分自身の中にあるのです。

 求めるものが全て自分自身の中にあるということから、自分を他人と比較することなく自
分の道を進むことが大切なのだと思うようになりました。若い時にこのような考え方が出来
たのであれば、今の自分はもっと違った人生を歩んでいたと思いますが、このように悩みな
がら進む人生が、私の人生だと素直に思える心の安らぎが最近もてるようになりました。

 これも仏教を学んだお陰でした。この点から考えると「学知」も重要なのです。ただし、
最後は「生知」なのです。 合掌

■ 第1640回NHK交響楽団定期演奏会を聴いて(Aプロ初日)♪♪

2009-03-01 21:50:52 | Weblog
 2月の上旬にN響の定期演奏会に行ってきました。この日の午後は、前回のメルマガで紹
介したリコーフィルハーモニーの演奏会を聴いたあとでフランス音楽に頭が洗脳されたまま、
渋谷のNHKホールへ向かいました。また、一日に2つの演奏会に出かけて聴いたのは初め
ての経験でもありました。

 さて、N響の演奏曲目ですが、スメタナの連作交響詩「わが祖国」全曲でした。指揮はチ
ェコ音楽界の重鎮であるラドミル・エリシュカでした。個人的には全く名前をしらない指揮
者でした。

 指揮者のドミル・エリシュカですが、1931年にズデーテン地方で生まれ、ブルノ音楽
院で学んだ後に1969年から1990年までチェコ西部にあるカルロヴィ・ヴァリ交響楽
団の首席指揮者・音楽監督を務めました。

 日本との関係ですが、あまり強い関係は無かったようですが、2004年11月に初来日
し、東京フィルハーモニー交響楽団と名古屋フィルハーモニー交響楽団を指揮しました。そ
の後、札幌交響楽団と大阪センチュリー交響楽団への客演で大きな成功を収め、注目を集め
るようになったようです。

 今年78歳と高齢であるにも関わらず、当日の演奏の内容は脂が乗り切ったエネルギッシ
ュな指揮者のような指揮ぶりで、大変にびっくりしましたし、演奏の内容もレベルが高く久
々に良い演奏に出会えたと思いました。

 スメタナの交響詩「わが祖国」ですが、全曲を通して聴く機会はそれほど無いので、今回
の演奏は興味がありました。1 高い城(ヴィシェフラット)、2 モルダウ(ヴルタヴァ)
3 シャルカ、4 ボヘミアの牧場と森から、5 ターボル、6 ブラニークの6部構成になっ
ており、それぞれに物語がありますが、楽想もよく自然に心の中に入ってくるのはスメタナ
の素晴らしさもありますが、この指揮者の力でもあると思いました。

 全曲を通じて感じたことは、自分の祖国を表現した内容の曲であるからかも知れませんが、
霊魂が乗り移ったように音の中に魂のようなものが埋め込まれたような感じがするほど素晴
らしいものでした。

 この指揮者の才能が遺憾なく発揮されていたのを聴きながら、他の作曲家の演奏を聴いて
みたい気持ちになったのは私だけではないと思います。個人的にはドヴォルザークの交響曲
第8番を聴いて見たいと思いました。

 今回のように日本で知られていない指揮者でも、演奏の内容で素晴らしい力を出す指揮者
がまだまだ世界にいると思います。コンクールやメディアの力で有名になるのではなく、地
道に演奏しながら、じわじわとその良さを広げて行く指揮者の取り組みに心が打たれます。
この日は2つのオーケストラを聴きましたが、ともに心に残る演奏会でした。