毎年の常任委員会(厚生)の行政視察に行ってきましたので、雑感を述べます
松本 : 「健康寿命延伸都市・松本」について及び「福祉ひろば」についてです。市長が医療者ということもあり、健康寿命延伸都市とは、健康寿命を伸ばすという理念をすべての政策の縦軸として行政運営を行おうとするものです。さらに福祉という概念を中央集権的な政策で進めるのではなく、地域の公民館を中心に包括的な福祉政策を進めるというダウンサイジングの考え方で「福祉ひろば」活動を行っております。地域密着型の政策であり、参考になる部分は多々ありましたが、地域においての問題意識の啓発と、活動の中心となる人の問題があろうかと思います。各地区に職員を貼り付け、連携を取りながら活動していることも評価できますが、事業費用をどのように票買うべきかが課題であったかと思います。
高崎 : 「高齢者対策の取り組みについて」と「高崎市総合福祉センター」の現場視察を勉強してきました。合併に寄り、来名年から中核市となるために、その準備で保健所の設置も必要になってきている状況の中での視察でした。高齢者対策は認知症対策で、認知症サポーターは1万名を越し積極的に取り組んでいる福祉の中でも目玉政策であるようです。また、高崎市総合福祉センターは、子育てから障害者、高齢者までの総合的な福祉を行う中心の施設ですが、事業そのものも指定管理者委託、しかも一般企業に委託しているという福祉ではなかなか見られない業態で運営されていました。他の施設や政策との関連が分かりませんでしたので何とも言えませんが、今後新たな保健所との役割分担が課題ではあるかと思いました。
豊橋 : 子育て支援施設「子ども未来館・ここにこ」の現場視察だけとなりました。旧市民病院跡地に建てられた施設で、建設費二十数億円、年間維持費2億5千万という、駅から徒歩5分の商業地に建てられた立派な施設です。年間利用者も延べ人数で五十万人を超えるということで、ついつい岐阜市のドリームシアターと比較してしまいました。中も素晴らしい設備がそろっておりましたが、教育という視点では、少しソフト面で改善の余地はあるかなと思いましたが、これだけの施設を作ることができる都市は少ないと感じた次第です。
二泊三日のスケジュールで3箇所を駆け足で回ってきましたが、半日のそれぞれの視察と移動時間で少しハードな視察となりました。福祉において、政策として目新しいということは少ないのですが、手法としてそれぞれ特徴があり参考になります。財政問題や、合併、町の成り立ち、また街の気風など考慮しなければなりませんが、今後の政策判断に役立てたいと思っています。
以上