このカルガモの子は、孵化してから55日経つ。
また、母親に突き放されて、独りぼっちになってからちょうど2週間になる。
身体は親に匹敵するぐらい成長し、羽も生えそろっているが、まだ飛ばない(飛べない?)。
パタパタと羽ばたきはよくするようになった。
母親が羽ばたきした時には、羽音とともに、近くでカメラを持つ私の顔にしぶきが飛んできたものだ。
この子のパタパタは、母親のそれとは違ってまだ力強さに欠ける。
2か月で成鳥と言われるカルガモが、いまだ近距離の低空飛行すら練習をしていない。
そろそろ「飛行訓練」が始められそうになった時に、母親は「子離れ」してどこかに行ってしまったのである。
親の飛ぶのを見て真似をしようにも、模範を示すべきその親がいない。
こんなとき頼りになる兄弟(姉妹)もいない。
一人(一羽)で「自主トレ」しようにも、どうしたらよいのか分らないのではないだろうか?
素人考えではあるが、それがいまだ少しも飛べないでいる要因かと思っている。
このような環境に置かれたカルガモは、飛ぶようになるまでに少し余計時間がかかるかもしれない。