近くの公園の池、ちょうどアヤメ、カキツバタ、ショウブなどが見ごろになっている。
その池の中にあるカキツバタの鉢に、毎年カルガモが巣を作る。
広さとしてはちょうどカルガモが卵を抱くのに丁度良い大きさなのであろう。
水の中にあるので、猫などに襲われる心配もないし、訪れる人も多く普段はカラスも近寄らない。
この好条件の物件が、今は空き家になっている。
このカップル(写真)は、カルガモの繁殖期に入ってここで卵を産んだ。
ところが、卵を少し抱いただけで放棄(何日も帰ってこない)してしまった。
人間から観ていてもその本当の理由は分からないのだが、次の様な理由ではないかと想像している。
このカップルのメスは、すでに卵を産んで巣で卵を温める体制になっているのにも拘らず、横取りしようとして「別なオス」が関係を持とうとメスに迫った。
そのため一羽のメスとオス二羽が、連日のように激しいバトルを繰り返した。
三羽がだんご状態でバタバタやっていたので、「別なオス」が目的を遂げたのか否かは見極められなかった。
その後どう決着がついたのか?、このところ、カップルは池にやっては来るのだが「別なオス」は見ていない。
かといって、メスは巣に入ろうとすることもなくなった。
この池は自分たちの縄張りとして主張は続けるが、あの悪夢のような事件から、あのカキツバタの鉢は捨てたのかもしれない。
あるいは、また同じように卵を産むことがあるのかもしれない。
それとも、他のオスの件は別として、このメスには子供を育てるやる気、経験が足りないのであろうか。
いろんな出来事を観てきたが、とにかくこのカップルは仲が良いことは間違いない。
残された時間はまだ十分あるので、ギャラリーはみんな、あの可愛いヒナの誕生をあきらめてはいない。