人生第二章 挑戦者

<左半身麻痺の機能回復と生活奮闘記>
脳卒中に倒れ、その後の障害、失われた機能、生活を取り戻す記録

夏の読書 『奇跡の人』 

2014年08月02日 15時10分46秒 | 言葉
 今日は夏休みのことを考えていましたら、子供の頃の夏休みの読書を思い出しました。宿題の感想文が嫌でしたね。図書館は離れていて行くことができませんが、今の世の中は便利になりパソコンがあれば読んだり調べたりすることができますね。振り返って、子供の頃の夏休みの読書は何を読んだかな?と考えていましたら、今の私のおかれた状況を考えたら、気持ちを奮い立たせる作品が良いかなと思い、偉人伝関係を読んだり調べたりすることにしました。夏休みは歩く、食べて過ごすだけではないですね。

そんなことでこの夏の読書は、三重苦を努力で乗り越えたヘレン・ケラーとアニー・サリバン先生の『奇跡の人』にしました。 

名言1.『人生はどちらかです。勇気をもって挑むか、棒にふるか。』


出展サイト: 奇跡の人 

■ 物語:出展サイトより引用 参考文献:映画公開時パンフレット

 南部アラバマ州。ケラー家のヘレンは生後一歳9ヶ月の時、原因不明の高熱と腹痛に襲われた。かろうじて一命は取り留めたが、結果、ヘレンに異変が生じていた。母親ケイトはヘレンの異変に気付き狂わんばかりに叫んだ。駆けつけた父親アーサーが明かりを幼いヘレンにかざした。ヘレンは目も見えず、音にも反応しなくなっていた。
 時が流れ、ヘレン(パティー・デューク)は7歳になっていた。目が見えず、音も聞こえない少女は当然、話すことも知らない。まったくの闇に閉ざされた世界で、世の中がどうなっているのか、何がどうなっているのか、自分が何なのかまったく訳が解からず、ただ動物の本能に動かされて生きているだけの存在といっても過言ではない。

 南北戦争当時の大尉だった頑固者のアーサーと後妻のケイトは娘ヘレンを巡って口論が絶えない。ヘレンは食事は手づかみ、気に入らなければ荒れ狂う。アーサーは仕事にならず、ヘレンの後に生まれた赤子もヘレンが悪戯して目が離せないのだ。ヘレンの義兄ジェームズ(アンドリュー・プライン)もヘレンに愛情を持つどころか愛想を尽かしている。つまり、家の中がヘレンによって滅茶苦茶にされているのだった。

 アーサーはヘレンを施設に入れようと思っていた。「ヘレンを檻に入れるつもり?」と、ケイトは不憫なヘレンをを自分の元においておきたい。 「赤ん坊が怪我をしても知らんぞ」 アーサーは半ば自棄気味だ。だが、結局、母親のケイトの熱意に負け、ヘレンの世話をする家庭教師を依頼することにした。

 手紙の依頼でケラー家にやってきたのは、黒目がねをかけたアニー・サリバンだった。アニーはボストン盲学校の卒業生で、幾度かの手術を受けやっと視力が快復した女性だった。。そして足の悪い弟を亡くした悲しい過去も背負っているのだった。
アニーは目が悪いが、ヘレンはその上に耳が悪い。従って話しもできない。つまり、三重苦なのだ。アニーはヘレンへの教育にすべてを奉げようと決心していた。

 アニーはヘレンにお土産として人形を持って来た。ヘレンは人形を抱きかかえて歓喜の表情だ。ヘレンに残されているのは手による触角での吸収のみである。アニーはヘレンの手を取って指文字を教えた。
「D・・・O・・・L・・・L」 繰返し繰返し指で教える。ヘレンは覚えがいいように思える。
ミルク 「M・・・I・・・L・・・K]  よい子 「G・・・O・・・O・・・D G・・・I・・・R・・・L」 アニーはヘレンが教えた通りに指文字が出来た時、ヘレンの手を自分の頬に押し当て上下に頭を振る。
ヘレンはアニーの顔をなぞる。目、鼻、口、アニーが笑えばヘレンも真似をして笑う。アニーがしかめ面をすればヘレンもその顔になった。

 アーサーはアニーの教育に懐疑的だった。「あんなことをして何の足しになる」アニーは言った。「赤ん坊に話すのに似ています。口真似で覚えて赤ちゃん言葉になるのです。初めは意味がわかりません」
食事の時、アニーはヘレンを観察していて驚く。皆、ヘレンを自由にさせておく。ヘレンは歩き回り、人の皿から勝手に手づかみで口に入れて食べているのだ。誰もそのままにさせるのだった。
 アニーの皿にヘレンが手を伸ばした時、たまりかねてアニーはヘレンの腕を掴んで立ち上がった。「躾の悪い山猿ですわ!」と、アニー。
 アーサーは言う。「優しい気持ちで生徒を理解すべきだぞ」。アニー「暴君に家中が支配されているのですよ、甘やかすのは哀れみのはきちがえです、同情が何になります!」
「雇われた身で無礼な!」
「6年間も同情しか知らなかった子が哀れです!」 アニーは声高く反論した。

 食堂から皆を外に出し、アニーはヘレンと二人になった。食事という基本的な躾から学ばせねばならない。自分の皿からスプーンで食べるという基本行為をヘレンに教えるのにアニーは悪戦苦闘する。
 何しろヘレンは今まで動物のように手当たり次第にむさぼっていたのであるから。持たされたスプーンは投げる。口に入れたものは吐き出す。・・・
疲れ果てて食道から出てきたアニーは待っていたケイトに言うのだった。「・・・自分の皿から食べました、ナプキンも畳みました」
聞いたケイトは驚く。「!!・・・ナプキンを畳んだ!?」
ヘレンはケイトにしがみ付き甘える。だが、ふと、アニーの顔に触れた途端、怯えるのだった。

 アーサーはアニーの態度に我慢がならない。家庭教師の分際で尊大な口を叩き、親に意見をする。こんな家庭教師は首にしてくれる。
「娘はあんたを疫病神のように嫌ってる、態度を改めて欲しい」と、アニーに抗議するアーサー。だが、そこへ割って入ったのはケイトだった。
 「この子は生まれて6ケ月で『ウォーター』と言ったんです、水のことです。そんな利発な子がいます?私たちを見捨てないで・・・」
アニーは言った。「ヘレンの障害は目や耳ではありません・・・家族の愛情と憐れみなんです!ペットのような扱いです・・・この家で教えても無駄です」
 アニーは敷地内の森の中に恰好の小屋を探し出してあった。その小屋でヘレンと二人きりで生活しながら教育したい、と訴えた。アーサーは反対だったが、ケイトの頼みもあって、やむなく2週間という限定で許可した。
『たった2週間でヘレンに何が教えられるのだろうか』アニーは悩む。
『・・・ヘレンは知りたがっている・・・世の中のすべてを・・・その欲望を利用するしかない・・・』
教師と生徒、一対一の戦いが始まった。アニーを嫌ってしまっているヘレンを自分の方へ向かせる為、アニーは黒人の少年を利用した。ヘレンを相手にせず、アニーは黒人の少年に指文字を教えるふりをした。案の定、ヘレンは黒人の少年を押しのけてアニーの手を取ったのである。ヘレンは嫉妬したのだ。
 繰返し繰返し指文字の練習だ。「ビーズ」「木」「鳥」「水」・・・アニーはそれらをヘレンに触らせ、指文字で教える。小川の中に座り込み、「水」「WATER」と教える。ヘレンは指文字の覚えはいいのだが、それが何を意味するのかが理解できていない。
そっと小屋の様子をケイトが見にきた。「散歩に連れ出してもいいかしら」ケイトが言った。そんなことをされたら、又、ヘレンに甘えが戻ってしまう。
  「それより指文字を覚えてください、ヘレンが覚えたら会話しなくてはならないのですよ」 アニーは強く言うのだった。

 ヘレンの手のひらに卵が乗っている。「E・・・G・・・G」「これが名前よ、物を表わすの」アニーの指文字にヘレンが反応したかに思えた。ヘレンが驚きの顔になる。卵の中から雛が出てきたのだ。
 毎日毎日が指文字の繰返しだった。『・・・自分が不適格に思えてくる・・・私にも教師が欲しい・・・どうすれば、あなたの魂に手が届くの?』アニーは自分の無力感をかみ締めていた。
 2週間がたった。迎えに来た両親にアニーはせめてもう1週間の延長を申し出たが聞き入れられなかった。両親はヘレンの行儀の良くなったことに満足している。ふと見ると、ヘレンが犬の手を取り、指文字を教えている。
「娘も犬同様に何も解かっていない・・・神はヘレンに完璧な目をお望みではないのだ」
「私は望みます!」あくまでもアニーは強気だった。

 その日の夕食はヘレンの帰宅祝いだった。ヘレンはアニーと二人きりの生活と打って変わって我がままほうだいに戻ってしまった。以前と同じように手づかみで食べる。水さしを倒す。家族たちの反応を試すかのようなヘレンの本能的な計算か。
それを見たアニーは容赦しなかった。今日は特別だからと、ケイトの止めるのを振り切り、ヘレンの手を取って外の井戸へ向かう。水さしにこぼした水を入れるのだ。
 アニーが井戸をこぎ、水を出した。ヘレンの手に水が・・・その時!!
ヘレンの表情に変化が出た。「・・・W・・・A・・・T・・・E・・・R・・・」ヘレンの指が「水」と綴っている。そして、「ウォーター!」とヘレンの咽喉から叫びに近い声が絞り出た。生後6ヶ月で「水」をたどたどしく発音した記憶が蘇えったのであろうか。ヘレンが両手を蛇口に当ててせがむ。激しくヘレンの手に水が溢れた。アニーはヘレンの手を自分の頬に当て大きく頷いた。「そう!水よ!」
今、ヘレンは初めて指文字の意味が解かったのだ。物には全て名前があることを。この様子を驚きと感動で見ていた両親が駆け寄った。「・・・M・・・O・・・T・・・H・・・E・・・R・・・」 「F・・・A・・・T・・・H・・・E・・・R・・・」(母と父)・・・そして、「T・・・E・・・A・・・C・・・H・・・E・・・R」(先生)。ヘレンは指文字で表わした。その顔は感動に輝いていた。
ヘレンを抱き締め、アニーは指で綴った。「I・・L・・O・・V・・E H・・E・・L・・E・・N」(ヘレンを愛しているわ)

三重苦の少女と先生の激闘ともいえるドラマは、ラストの井戸のポンプからあふれ出る水をヘレンが両手に受けながら「ウォーター!」と叫び、世の中の全てに名前があり、意味があるのだと理解する場面で最高潮に達します。

アニー・サリバンはその後、50年間に亘ってヘレン・ケラーの指導者として献身的な努力を続けました。また、ヘレン・ケラーもハーバード大学を卒業し、法学博士、人文学博士という学位も得て、多くの著作とともに平和運動や社会福祉の面で世界各国で数千回の講演を行っています。日本にも3度訪れています。

アニー・サリバンはヘレン・ケラーに看取られて1936年の秋、70歳の尊い生涯を閉じました。また、ヘレン・ケラーは1968年、88歳の天寿をまっとうしました。
三重苦という絶望的な状況から蘇生して世界中の人々に感動と勇気を与え続けたヘレン・ケラーと指導者アニー・サリバンこそ本当に「奇跡の人」です。
この実話は本当の教育とは何であるかを示していると思えるのです。

ヘレン・ケラーについて調べれば、調べるほど私の障害と挑戦など大したことではないと思いました。乗り越えられると思いました。

挑戦者

名言2.
『ひとつの幸せのドアが閉じるとき、もうひとつのドアが開く。しかし、よく私たちは閉じたドアばかりに目を奪われ、 開いたドアに気付かない。』

ヘレン・アダムス・ケラー(Helen Adams Keller/1880年6月27日-1968年6月1日)は、アメリカ・アラバマ州出身の教育家、社会福祉活動家、著作家。重い障害を背負いながらも世界各地を歴訪し、身体障害者の教育・福祉に尽くしたことで知られる人物であり、特にアン・サリバン先生(通称:アニー/当時20歳)とのストーリーは非常に有名。ヘレンは、生後19か月の時に高熱にかかり、一命はとりとめたものの聴力、視力、言葉を失ってしまう。その後、彼女の両親がパーキンス盲学校の校長アナグノスに手紙を出し家庭教師の派遣を要請し、その要請をうけて派遣されたのが、小さい頃から弱視の経験を持つアン・サリバンであった。アニーは、ヘレンに「しつけ」「指文字」「言葉」を教え、絶望視されていた「話す」ことを可能にし、その後約50年に渡り、教師・友人としてヘレンを支えたとのこと。その功績を讃え、フランス政府からレジオン・ド=ヌール勲章、アメリカ政府から大統領自由勲章、日本政府から勲一等瑞宝章などが贈られている。(参考文献:ウィキペディア+楽天ブックス)


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