城の記 2.0

気の向くままにふらふらと、
投稿日と記事との時系列は一致していません、あしからず。

吉田古城(長野県高森町)

2020年12月10日 | 長野県高森町の城址
高森町の中ほどを流れる胡麻目川で削られた谷の南側の段丘端上にあります。
この地の豪族吉田氏の城館跡と考えられ、東側に本城、少し離れて南側に南城があります。
古城と本城は一体として使われたと考えられています。
遺構としては、郭や土塁、空堀などがよく残っています。

下記は周辺の航空写真(1976年)です。
胡麻目川大橋はまだ無く道路位置が少し違っています。
古城下側にある住宅は現在ありません。
近くに、重要文化財「竹ノ内家住宅」があります。
丸囲み数字3の付近に駐車出来ました。(2020年12月現在)。


※出典:国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を加工して作成
※1976年の航空写真です。

今回は広域農道(フルーツライン)を北側の松川町方面から向かいました。
田沢川沢の”やすらぎ荘前”信号交差点を左折、山吹城跡を左手に見ながら南下、胡麻目川大橋を渡り大きくカーブを回ると左手に城跡の案内表示が見えます。

1,案内表示。


2,すぐに舗装路は右折方向のみの辻となる。
そこに小さな案内表示があるので未舗装の左側へ入る。


奥に”高森町史跡 吉田古城跡”の標柱と背後に一段高く古城の郭が見える。


3,郭南側、空堀があったと思われるが埋め立てられたようだ。



4,西側、埋まってきてはいるが堀跡が見られる。

5,郭西側に少し高くサトザクラ、土塁の跡のようにも思われる。


6,西側の空堀も北側は自然地形と相まって深い。


同,郭北側。

7,郭内の桜(たぶん)、少なくとも3年くらい前には既に植樹されていた。


同,遠望は利かない、北東側に少しだけ開ける。

8,郭南側。

同,郭南東側下を見る、東側から回り込む堀跡の名残り。


自然地形を利用したと思われる東側の空堀は堀底に土塁が複数築かれており見応えはあります、が惜しいかな竹林の藪です。

9,本城主郭との堀を分ける土塁。

10,古城郭下に突然現れる土塁。

さらに下側に方向を変えた土塁も見える。

この後、本城へ向う。

所在地:長野県下伊那郡高森町吉田
現状:耕作地、山林等
遺構:郭、堀、土塁等
状態:よく残る
表示等:あり
駐車場:駐車場スペースあり
参考文献:
「図解 山城探訪 第七集 下伊那資料編」(宮坂武男著 長野日報社刊)
「信濃の山城と館」(宮坂武男著 戎光祥出版刊)
注:蛇足とは思いますが、荒れた竹林は非常に危険です



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